出版社内容情報
平家領の形成過程や領有構造、軍役・一国平均役の徴収方式を精緻に分析。平家政権の方針が鎌倉期にも継承されたことを論じる。
内容説明
中世社会における平家の存在とはいかなるものだったのか。荘園制が中世的土地所有制度として定着するプロセスと平家政権との関わりに着目し、鞆田荘ほか平家領の形成・領有と政治過程との連動や、軍役・一国平均役の徴収方式を精緻に分析する。さらに、平家政権の方針が、鎌倉期にも受け継がれたことを論じ、その歴史的役割をとらえ直す注目の書。
目次
平家論・中世前期荘園制論の視角
第1部 平家領の政治史的研究(平家領の領有構造と治承三年政変;平家政権の成立と宇佐宮領;平重盛と朝廷儀礼)
第2部 荘園制の展開と平家政権(平家政権と国家的収取体制―一国平均役「本所沙汰」弁済の成立;治承・寿永内乱期の戦時体制と平宗盛;鎌倉前・中期における一国平均役徴収方式;鎌倉期造宇佐宮役の研究)
平家政権の歴史的位置
著者等紹介
前田英之[マエダヒデユキ]
1984年兵庫県生まれ。2007年大阪大学文学部人文学科卒業。2015年大阪大学大学院文学研究科文化形態論専攻博士後期課程修了、博士(文学)。現在、梅花女子大学文化表現学部日本文化創造学科講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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