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推理と論理―シャーロック・ホームズとルイス・キャロル

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  • サイズ A5判/ページ数 246p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623039784
  • NDC分類 116
  • Cコード C3010

出版社内容情報

論理的思考の摩訶不思議な世界。

内容説明

ホームズの「逆方向の推理」の特質を鮮やかに解明して、論理学者ホームズを浮き彫りにしたかと思えば、ルイス・キャロルの作品『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』に盛られた論理や哲学の話題を軽妙洒脱に解説して、いつしか読者を現代論理学の高みへ誘う。

目次

シャーロック・ホームズの推理学(ホームズと確率論的方法;ホームズの推理の諸相;ホームズとダーウィン)
ルイス・キャロルの論理ギャグ(論理ギャグ;狂ったお茶会;まともな論理;逆転、鏡の国;ものとことば、ことばとことば;鏡の国からゲーデルの世界へ)

著者等紹介

内井惣七[ウチイソウシチ]
1943年香川県高松市生まれ。1965年京都大学工学部卒業。1967年京都大学文学部卒業。1971年ミシガン大学Ph.D.。現在、京都大学大学院文学研究科教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

119
ホームズシリーズとアリスシリーズの作品を引用し、近代論理学の解説をした作品。ドイルやルイスの活躍した時代は、現代の論理学(ベン図など)が確立する以前のことで、古典論理学(三段論法など)から、現代へと切り替わる時代だった。よって本作は古代~現代に移りいく論理学の姿を述作している。この時代の論理学における課題は、文字を数字に置き換えることが出来るのか、ということで、故に問題となる事象は、定理と公理を確立すること。しかし、公理を完全に確立することは出来ず、矛盾が生じ現代においても、この問題は解決されていない。2015/08/09

オザマチ

9
完全・完璧に見えるホームズの推理も、実は確率的に正しいと思われるものを選んでいるにすぎないということか。論理学から見たアリスも、翻訳を読んだ時には理解できなかった部分が分かってスッキリした。2013/11/03

ぽま

7
二部構成。一部がホームズ譚、二部はルイス・キャロルのアリス譚を読み解く(このレビューでは、一部の内容が中心)。筆者は論理学の研究者であり、ホームズの論理構成を学術的見地から探る。正直な所、読む前はシービオクの『SHの記号論』のことが頭によぎっていたのだが、その点についてもきちんと相違点について示している。シャーロキアン達が提示している「ホームズの推理の穴」について、論理学から切り込んでいる点は興味深い。C.S.ミルなどの論理学者について詳しい読者ならば、おそらくより深く楽しめるとも思われる。2012/11/18

Ecriture

6
二冊の本を一つにまとめたもの。ホームズ論は『シャーロック・ホームズの推理学』できっちり全て読んでほしいところ。キャロルの言葉遊びを論理学的に説明する後半は英語教員の小ネタ収集にいいかもしれない。2013/11/01

2kz1

3
前半は19世紀に起こった科学方法論の変遷(確率・統計的な蓋然性を認めるもの)とホームズの推論法の類似の指摘、後半はアリスの物語からの(現代)論理学話で最後はゲーデルの第二定理までいっていてビビる。前半のとかは『科学哲学入門』で同じことを説明してるとこよりわかりやすかった気がする。2011/08/15

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