内容説明
「隣人が世界内に存在するのは、決して偶然として理解されてはならない」―社会のきずなの存在論的根拠を問うた、アーレント政治哲学の出発点。
目次
第1章 「欲求としての愛」Amor qua appetitus(「欲求」appetitusの基本構造;「愛」caritasと「欲望」cupiditas;「秩序づけられた愛」Ordinata dilectio)
第2章 「創造者」Creatorと「被造者」creatura(「被造者」の起源Ursprungとしての「創造者」;「愛」caritasと「欲望」cupiditas;「隣人愛」Dilectio proximi)
第3章 「社会生活」Vita socialis
著者等紹介
アーレント,ハンナ[アーレント,ハンナ][Arendt,Hannah]
1906年、ドイツのハノーファー近郊リンデンでユダヤ系の家庭に生まれる。マールブルク大学でハイデガーとブルトマンに、ハイデルベルク大学でヤスパースに、フライブルク大学でフッサールに学ぶ。1928年、ヤスパースのもとで「アウグスティヌスの愛の概念」によって学位取得。ナチス政権成立後の1933年にパリに亡命し、亡命ユダヤ人救援活動に従事する。1941年、アメリカに亡命。1951年、市民権取得。その後、バークレー、シカゴ、プリンストン、コロンビア各大学の客員教授を歴任、1967年、ニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチの哲学教授に任命される。1975年ニューヨークで急逝
千葉眞[チバシン]
1949年、宮城県生まれ。早稲田大学大学院修士課程(政治思想)修了後、プリンストン神学大学(Ph.D.政治倫理学)。現在、国際基督教大学教養学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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