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ゴシックの本質

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622076353
  • NDC分類 523.37
  • Cコード C0070

出版社内容情報

高貴なる荒々しさを称えよ。明晰かつ流麗な新訳で贈るラスキン美学・思想の精髄。モリス序文を付し、ケルムスコットプレス版を再現。

内容説明

高貴なる荒々しさ、革命的装飾を称えよ。明晰にして流麗な新訳でおくるラスキン美学・思想の精髄。ケルムスコット版にならい、ウィリアム・モリス序文を付す。

目次

ウィリアム・モリスによる序文
ゴシックの本質―『ヴェネツィアの石』の一章

著者等紹介

ラスキン,ジョン[ラスキン,ジョン][Ruskin,John]
英国ヴィクトリア朝の代表的な批評家。1819年、ロンドンに生まれる。1837年、オクスフォード大学クライスト・チャーチ校入学。卒業後の1843年、画家ターナーを擁護する目的で着手した『近代画家論』第1巻を刊行(全5巻、1869年完結)、美術批評家としての地歩を固める。1869‐78年、オクスフォード大学スレイド記念美術講座担当教授(1883‐85年再任)。ラファエル前派を擁護し、「ゴシックの本質」を収めた『ヴェネツィアの石』(全3巻、1851‐53)をはじめとする芸術批評=社会批評の著作群は後続のウァリアム・モリスらのアーツ・アンド・クラフツ運動に大きな影響を与えた

川端康雄[カワバタヤスオ]
1955年、横浜に生まれる。明治大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。日本女子大学文学部教授。イギリス文学、イギリス文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

35
1851年初出。作曲家の才能は変化のなかにある。その知性が示されるのは新しい配列や創意においてである(63頁)。肝心な原則は知識への愛ではなく、変化への愛なのである。ゴシック精神の偉大なところは、不思議な不穏さなのである(69頁)。覚えておくべきことだが、色彩と線を配列することは音楽の作曲に類似した技であり、事物の再現からは完全に独立したものである(71頁)。2015/11/10

Mana

6
内容はおもしろかったけど、ラスキンが常時上から目線で偉そう。実名を出して画家を思いっきり貶しまくりで、この調子でコメントしてたなら晩年に裁判沙汰になったのも納得。2019/05/17

左手爆弾

4
「政治が目指すべきなのはまさしく幸福な労働なのだ」[序文]というモリスの金言から始まる。ゴシック建築についての分析が大半を占めるのだが、感性的・美術的な価値と「労働者がそれをどのような質の労働で作ったか」という問題がパラレルに進むのが非常に面白い。均質ではないかもしれないが、人間の手による労働こそがゴシックの美の本質である[10]。そして労働は機械的であるか人間的であるかのいずれかを選択しなければならず[12]、機械的な労働は人間を人間以下の存在に分割してしまう[13-16]。創意こそが人間の労働の本質。2015/04/15

nranjen

3
初めてラスキンの著作を読んだ。影響力の大きなこの作家、彼の言説がその後に与えた影響によって今がある…。時代は変わらず掴みにくいゴシックの観念の論証を試みている。ウィリアム・モリスが序文というのも時代を感じさせる。2022/02/23

野々枝(noe)

0
P62、37節より すなわち単調さは、闇がそうであるのとちょうどおなじようにそれ自体ではわれわれにとって苦痛であり、それも当然なのであること。(中略)とはいえ、変化に価値を与えるために使われるある程度の単調さは、他のすべての構図においてと同様に、建築においても必須のものである。(中略)高貴な性質が闇や苦痛を愛しているわけでないのと同様に、単調さを愛しているというわけでもない。だが高貴な性質はそれに耐えることができ、辛抱し忍耐することで高度な喜びを、この世の幸福に必要な喜びを受け取る。 2019/05/25

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