出版社内容情報
小学校の教科書でも紹介される江戸時代の天才浮世絵師・葛飾北斎の破天荒な生涯を、気鋭の漫画化がドラマチックに描き出します。
内容説明
江戸の下町に生まれ、幼いころから絵を描くことが何より好きだった葛飾北斎。やがて絵師の世界に飛びこんだ北斎は、古い決まりや常識にとらわれず、ひたすら絵師としての高みをめざします。そして、いまも多くの人に愛される数かずの傑作を生みだしていったのです。
目次
第1章 絵師を夢見る
第2章 修業、また修業
第3章 わが道を行く
第4章 すべてを描く
第5章 天までのぼる
ためになる学習資料室(もっとよくわかる葛飾北斎;葛飾北斎の生きた時代;参考文献)
著者等紹介
ちさかあや[チサカアヤ]
漫画家。『WebコミックBeat’s』(pixiv)にて2014年11月より配信の「豊饒のヒダルガミ」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
68
図書館本。 北斎の伝記はたしか2冊目。相変わらずお侍さんの経済対策って無能ですね。つらい時だからこそささやかな笑顔が必要だというのに(無理して笑うという意味ではない)。 貸本屋の宣伝絵…、江戸時代は宣伝とかは未発達だったのでしょうか?気になります。今となってはCMはうるさいほど存在していますね。2024/03/17
ゆみきーにゃ
67
北斎、めちゃくちゃカッコ良い!!心から絵を描くことが好きで楽しくてたまらないって気持ちが溢れていて読んでいて気持ち良かった。自分の意志を貫き通すところもカッコ良い。2021/12/26
たまきら
38
娘さん、おらが町の偉人デビューです。このぶっ飛んだアーティストが呆れられながらも受け止められ、生を全うできた江戸時代の面白さにワクワクしていました。巻末の年表には世界史と並べたものがあり、同時に読んでいたベートーベンやフランス革命と日本の流れが面白かったようです。オトンそっくりな娘さんも気に入って笑ってましたが、いつか杉浦日向子さんの江戸も読んでもらいたいな。2021/03/29
たまきら
30
描いている人が情熱をこめてこの伝記を描かれた気がします。おらが区の偉人は、世界に愛される絵描きでもありました。学生時代、ワシントンDCのあるお金持ちの家のトイレで北斎さんの虎(肉筆画)と目が合った時のショックをときたま思い出します。2018/10/30
えすてい
13
特定の流派に属することを好まず、権威に溺れることも良しとしない。御用絵師などまっぴらごめんだろう。ただ、自分が描きたいままに描く数え90年の人生(この伝記では満年齢89歳で書かれている)。画狂老人卍の「絵を描くことしかできない人生」の、しかも当時としては超人的な長生きで80代を超えても徒歩で房総や小布施を旅する驚異的な体力は、だからこそ、世界にもダイナミックな絵師として認められたのだろう。富嶽三十六景も「遅咲き」の作品であり、画狂老人卍は「大器晩成型」である。2019/04/23