検証防空法―空襲下で禁じられた避難

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検証防空法―空襲下で禁じられた避難

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  • サイズ A5判/ページ数 268p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784589035707
  • NDC分類 391.38
  • Cコード C1032

内容説明

「逃げるな、火を消せ!」戦前日本の防空法制によって国民の生命や財産は守られたのか?国民保護法をはじめ、国民の不安感を利用するかのように制定される諸立法。「守るべきものは何か」という本質的な問題を防空法制を通じて問い直す。

目次

第1章 なぜ逃げなかったのか(空襲の恐怖よりも大きかった「重圧」;防空法の制定―何を守ろうとしたか;初期の防空訓練と燈火管制;命を投げ出して御国を守れ―防空法の改正)
第2章 退去の禁止、消火の義務付け(都市からの退去を禁ず(防空法八条の三)
空襲時には火を消せ(防空法八条の五))
第3章 情報操作と相互監視(大空襲は「想定外」ではなかった;防空壕は、「床下を掘れ」―生き埋め被害拡大へ;防空の任務を担う「隣組」―参加と監視のシステム)
第4章 悲壮な精神主義の結末(「焼夷弾は恐ろしくないという感じを持たせる」;東京大空襲を受けて、「さらに敢闘努力せよ」;押収された米軍の伝単(空襲予告ビラ)
「人貴キカ、物貴キカ」―空襲直後の帝国議会)
エピローグ―防空法とは何だったのか(防空法制研究が切りひらいた大阪空襲訴訟;3・11後のいま、改めて問う現代的意味)

著者等紹介

水島朝穂[ミズシマアサホ]
1953年生。早稲田大学大学院法学研究科単位取得退学。現在、早稲田大学法学学術院教授/法学博士

大前治[オオマエオサム]
1970年生。大阪大学法学部卒。現在、弁護士(大阪弁護士会)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kayak-gohan

33
本書を読んだ直後「悪法も法なり」という言葉を思い出した。規範としての妥当性や平衡感覚を欠いた法は法たり得ないことは明らかで、この言葉は誤りである。しかしながら、法を執行する側が社会の声に耳を傾けなくなると、堂々と規範として運用されてしまう。そうした時代がこの法律の運用された昭和12年から20年の戦時体制下であった。しかしながら、当時の翼賛体制の中で、同法の持つ構造的な問題点や非人道性を訴えた人たちも少なからず存在した。本書でも紹介されているが、機会があればさらにこうした人たちの事績を検証してみたい。2014/11/28

iroshiya

4
東京大空襲で一晩に10万人が死亡したなど日本本土への空襲の犠牲は米軍の非人道的な国際法違反の戦術だけが原因だと思っていた。しかし日本政府が国民の命を軽視し国土を守るために国民の都市からの無断避難を禁止し空襲開催を自己責任で消火することを強制した法律が原因であることが分かった。旧満州や沖縄などでも国民を守るはずの軍人が逆に国民を殺したり見捨てたりしたことは知っていたが日本内地でも同様だったことが恐ろしい。この法律については更に調べて見ようと思うが、最近の日本政府と当時の政府のやり方が重なって見えてしまう。2015/04/11

星辺気楽

4
戦争がいったん起これば、軍隊や政府はけっして国民を守らないということがよく分かる一冊。防空法とは空襲から市民を守るのではなく、市民が国の財産と戦意をなくさないように命をかけて消火活動に励まなければいけないという法律。2014/09/15

Mao

4
朝ドラ「ごちそうさん」での場面…空襲下で、子供も逃げずに消火しなければいけないとか、安全な地下鉄から市民は締め出されるとか…が法で定められた現実だったことは衝撃的。 桐生悠々の「関東防空大演習を嗤う」にも触れているが、悠々については初めて知った。歴史教育の中で教えて然るべき人物だと思う。 敗退は転進、全滅は玉砕と言い換え、実際の被害は国民に知らせず、焼夷弾は手袋をすれば掴んで捨てられるとまで言う国家とは、何なのか。そして現在の政府も、正にその論法を使っているのが恐ろしい。2014/04/07

takao

3
青森空襲は米軍が予告ビラを投下し、市民が避難したところ、時の知事は戻らないと、配給物資を停止すると通告した。結果、大火災により728人が死亡。この通知は防空法に基づくものであった。国民ではなく国を守るための法律。2017/05/26

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