出版社内容情報
世界の状況や衰滅の色がますます濃くなる日本の状況が僕の目と耳と頭に流れ込んできて止むことがない──。稀代の思想家、絶筆の書。
序文
第一章 今此処における我が国の紊乱状況
1 総選挙という笑えぬ喜劇
2 いつになったら消えてくれる、民主主義という狂った言葉
3 リベラル・マインドの本義を忘れたリベラリズム
4 北朝鮮をめぐるあまたのデマゴギー
5 アメリカから独立するには「核」武装が必要
第二章 瀕死の世相における人間群像
1 スマホ人──世界を弄んでいるうち世界に弄ばれている人々の群れ
2 選挙人──「塵も積もれば山となる」朽ちんばかりの病葉の群れ
3 いのち人──死に方は生き方のラストシーン
4 虚言人──ノンフィクション・ライターにブルシットを提供した全学連世代が紡いだボケボケの仮想現実
5 法匪人──良法を作ろうとせずに何が法治か
6 大量人──砂粒の個人が「模型の流行」に乗って集まり風が吹けばすぐ姿形を変える砂山のごとき「模流」社会
7 ダダ人──危機にあって破壊の決断に賭ける奇矯と奇怪
8 多忙人──ビジネスを名乗ることのハレンチ
9 無礼人──切符を持たずに電車に乗る類のエチケット知らずの徒輩
10 立憲人─悪しき憲法でもその上に立たんとする精神の怠惰
11 メディア人──言葉の破壊業者に引き渡された現代文明
第三章 社会を衰滅に向かわせるマスの妄動
1 「踏んづけてくれ、だが命だけは助けてくれ」──それが戦後日本の思想的極意
2 自由、民主、進歩──すべてが近代の宿痾
3 歓迎、世界のソフト・ブロック化
4 「死の岩」に乗った国の「民の家」
5 勢力外交と国際法との重いが脆い連関を知った上で米中露と押し合うべし
6 安倍首相よ、プラクティカリズムの空無を知られたし
7 「トランプ的国家保護」の本質
8 近代化と大衆化が列島人を劣等にした
9 なぜ「言論は虚しい」のか
第四章 脱け道のない近代の危機
1 モダニズム、レフティズム、ラショナリズム、アメリカニズムそしてマスクラシー
2 イノヴェーション、近代人の生活習慣病か
3 資本主義に歯止めをかけられるか
4 「国民社会」主義、それだけが未来に可能な国家像
5 現代人が「もののあはれ」を「知る」ことの意義
あとがき
西部 邁[ニシベ ススム]
著・文・その他
内容説明
稀代の思想家、絶筆の書。自裁に込められた真意とは。
目次
第1章 今此処における我が国の紊乱状況(総選挙という笑えぬ喜劇;いつになったら消えてくれる、民主主義という狂った言葉 ほか)
第2章 瀕死の世相における人間群像(スマホ人―世界を弄んでいるうち世界に弄ばれている人々の群れ;選挙人―「塵も積もれば山となる」朽ちんばかりの病葉の群れ ほか)
第3章 社会を衰滅に向かわせるマスの妄動(「踏んづけてくれ、だが命だけは助けてくれ」―それが戦後日本の思想的極意;自由、民主、進歩―すべてが近代の宿痾 ほか)
第4章 脱け道のない近代の危機(モダニズム、レフティズム、ラショナリズム、アメリカニズムそしてマスクラシー;イノヴェーション、近代人の生活習慣病か ほか)
著者等紹介
西部邁[ニシベススム]
1939年北海道生まれ。思想家、評論家。東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。横浜国立大学助教授、東京大学教授などを歴任。東京大学教授を88年に辞任。執筆活動のほかテレビなどでも活躍。2017年10月まで雑誌『表現者』顧問を務める。著書に『経済倫理学序説』(中公文庫、吉野作造賞)、『生まじめな戯れ』(ちくま文庫、サントリー学芸賞)、『サンチョ・キホーテの旅』(新潮社、芸術選奨文部科学大臣賞)など多数。2018年1月21日に自裁を遂げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
matsu04
ぺぱごじら
いりあ
nnnともろー
マウンテンゴリラ