感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kochi
21
これもドミトリーともきんすつながり。古書店で見つけた植物図鑑をきっかけに、コツコツと資料を集め、明治後半の教育界の事情に対応した植物図鑑出版の隆興や、牧野富太郎と村越三千男の協力から対立への関係の変遷をたどる。牧野が生涯東大講師どまりだった事情や個性的な性格にも焦点が当たり、伝記的性格も。古書店や図書館を巡って、少しずつ情報が集まり、だんだんと形ができていく様を想像するとワクワクしてくる。〈図書館本〉2017/12/02
おおにし
18
(除籍本)朝ドラで牧野富太郎ブームが起こる前に除籍してしまい司書がしまったと思っているかも。牧野富太郎と図鑑出版競争をしたという村越三千男の存在を知り興味を持った。植物図鑑に牧野と冠はつけたのは、自分の作る図鑑こそが本物であるという思いがあったからだろう。今では牧野ブランドの植物図鑑がスタンダードになっているが、いつの間にか消えてしまった村越版植物図鑑がどんなものだったのか一度見てみたいものだ。2023/04/17
バニラ風味
9
牧野士博士と「牧野植物図鑑」を身近に感じていた著者が、ある時、古書店で見つけたもの。それは、「牧野植物図鑑」と同時期に発行された植物図鑑。それこそが、歴史に埋もれた村越三千男の植物図鑑だった。なぜ、その時代に図鑑の出版が重なったのか?村越氏とはどういう人なのか?村越氏と牧野博士との関係は?牧野博士の人となりと葛藤、歴史的背景が見えてきて、家にある「牧野植物図鑑」がいっそう愛おしくなった。ちょっとミステリー的な味もあり、ぐいぐい引き込まれて1時間ほどで読んでしまった。2014/01/23
Susumu Kobayashi
5
牧野富太郎が植物図鑑を出していたのと同時期に競うように植物図鑑を出していた人がいた。それが村越三千男という人だった。村越は植物図鑑の必要性を感じて、勤務していた中学校の職を辞して図鑑を作ろうとする。絵は巧かったが、植物学の学術的な知識に欠けていた彼は当時有名になっていた牧野に校訂を依頼し、しばらくは二人の仲は良好だったが、牧野が自分の絵を盗用されたと思ってからは険悪になり、互いに植物図鑑で張り合うようになる。村越は戦後まもなく没し、牧野は和解するかのように彼の『原色植物大図鑑』の補筆改訂する。2025/05/17
岡本匠
5
偉大な植物学者 牧野富太郎には、植物図鑑の出版において、村越三千男というライバルがいたという内容。 村越という人は戦前に多くの植物図鑑を出版しているが、今は忘れ去られている状況にある。 本書では、牧野と村越の間に何があったのかについて、推論されている。 植物図鑑には特に興味はないのだけれど、面白く感じた。2015/05/18




