出版社内容情報
愛妻を亡くした後のひとり暮らしの家事のこと、震災後に再訪した東北の小さな鉄道の旅のこと、そして3・11と世の中のこと……。静かな老年の日々を綴った「独り居」の日記。
内容説明
昨日と同じように、今日も生きてゆく―。妻を亡くした後の一人暮らしの家事のこと、震災後に再訪した小さな鉄道の旅のこと、3.11と世の中のこと、そして、毎日を普通に生きること…。静かな老年の日々を綴った、「独り居」の日記。
目次
第1章 東京つれづれ日誌(王子飛鳥山から中央線沿線まで。;奥深い赤羽と二人芝居。;大事な人たち。;残された者たち。;北国、鉄道ロケ地めぐり。 ほか)
第2章 家事一年生(家事一年生;ひとり遊びぞわれはまされる;日本の小さな町を歩く;秘湯から町なかの温泉へ;遠い声 ほか)
著者等紹介
川本三郎[カワモトサブロウ]
評論家。1944年東京生まれ。著書に、「大正幻影」(サントリー学芸賞受賞)、「荷風と東京」(読売文学賞受賞)、「林芙美子の昭和」(毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞受賞)、「小説を、映画を、鉄道が走る」(交通図書賞受賞)、「白秋望景」(伊藤整文学賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
69
『東京人』に連載された「東京つれづれ日誌」(2010年7月号~2012年11月号)を中心に書かれたエッセイ集。川本さんの「電車散歩」――鉄道の旅、読書、温泉、町歩き。電車読書も旅も、ひとりでできる。仕事をし、散歩をし、一日の終わりに酒を飲みながら、昔の映画をビデオで見る。この川本さんの生き方は、僕の理想のライフスタイルだ。そんな暮らしができたらと思うが、自由業でもないかぎりできないのが現実だ。この本は、奥さんをがんで喪った川本さんの「独り居の日誌」、家族を失い、自分独りとなっても、人生はつづく。2015/05/29
じいじ
21
本好き、映画好き、音楽好きの著者が、日本津々浦々を列車と電車で訪ねる「旅日記」。訪ねる先は、ヒット映画のロケ地、著名人の生まれ故郷、歴史的ゆかりの地・・・。売れっ子作家との出逢い。列車で読んだ面白本の話。作家・音楽家のエピソード・・・etc.愉しい懐かしい話の連続で厭きる暇がない。小説ではない生の話だから尚面白い。旅したくなる本です。 おすすめ度:★★★(満点)2014/08/28
lonesome
19
旅、列車、食に酒。まさに最近自分が興味のあるもののオンパレード。列車好きな川本さんが色々な土地に気ままに出掛けて、途中下車して町を散歩したりふらっと良さそうな店に立ち寄ってみたり。奥さまの恵子さんを亡くされてから間もなく、きっと一人で色々なところを訪れても寂しさを感じただろう。でも、だからこそ旅に出て一人で静かに時を過ごすことで‘そして、人生はつづく’と噛み締めて時間を受け入れていったのだなあと思う。それと、好きな映画の舞台になった場所に行ってみるのも楽しそうだ。2015/04/21
もりくに
9
最愛の奥さんを亡くした後の、川本さんの日々の記録。本、映画、音楽、町歩きそして奥さん亡き後の家事。すべて一人でできること。そして夜、酒を飲み、昔のビデオを見る。きちんとした自己管理の結果、実現したとても魅力的な独り暮らし。それにしても、鉄道好き。函館や小樽にも、鉄道で。車中は格好の読書室。また、自宅から中央線で山梨にも頻繁に通う。読書しながら、時々風景を眺めて。彼の不幸な出発点になった「マイ・バック・ページ」の映画を見ての、長い長い「孤立」の後にたどり着いた「連帯」という感慨が、胸に迫る。「人生はつづく」2016/02/04
nizimasu
7
雑誌「東京人」の連載をまとめていて、随所に東京の町並みが出てくる。そして思いを馳せる。個人的に、おじさんの生活に興味ある。仕事をセミリタイアした人たちがどう過ごしているのか。おじさんには、本や映画がある。そして、散歩ーー。あまりにも類型的にみえるが、「独り遊び」の世界がここにも描かれている。妻に先立たれていてもあまりにも感傷的にならないのがいいところ。それだけに、夫婦で訪れた思い出の地を振り返る時の数少ない言葉に長年寄り添ってきた年輪を行間から感じ取ることができる。良書2014/07/13




