双葉文庫<br> アレルヤ

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双葉文庫
アレルヤ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 262p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575513394
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

吉永シロウは、失業中の元パンクス。ある朝、突然気づく。「おれは水際に立っている!」。人生の崖っぷちに一念発起。シロウは怪しげなビジネスに手を染めるのだが…。シロウが恋するジャズをかけないジャズバーの女店主・ヒロ子さんや、「世界を創造せよ」とシロウに小説執筆を迫る同居人“ドラム”など、個性豊かな脇役と繰り広げる愛しきロクデナシの物語。はたしてシロウは、水際から生還できるのか?ドライヴ感溢れる文章で綴るポップな青春小説。

著者等紹介

桜井鈴茂[サクライスズモ]
1968年生まれ。明治学院大学社会学部社会学科卒業。卒業後は、音楽活動ほか職歴多数。同志社大学大学院商学研究科中退。2002年『アレルヤ』で、第13回朝日新人文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

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5
村上龍が、文学に戦争を止める力はないが、自殺を止める力はある、と言っていた。うまく言えないが「アレルヤ」のタフな明るさに励まされた。自殺を止めるかどうかは知らんが、この本には心を動かす力がある。2011/10/16

k&j

3
結構前にたぶん曽我部恵一がブログかなんかで名前出しててなんとなく気になってた作家さん。ようやく読んだけど、いい!リズム感のいい文体で流れるように読めて、なんか身近なところにある格好良さなんだな。上京してすぐの頃に渋谷あたりで見つけたちょっと品揃えの違う本屋さんでプッシュされてて試しに買って読んだらすごくハマって嬉しい!みたいな、この作家は俺だけのもの!みたいな、そんな感じを久々に味わっている。とりあえず文庫になってるのがあと2冊あるみたいだからどっちも読んでみよう。2016/10/03

xxxkayuxxx

3
どうやら僕はこういう文体が好きらしい。饒舌な、と言っても舞城王太郎のようなスピード感やドライヴ感ではない…リズム感とかビート感を受けたのは、たぶん作者の経歴とかを見てしまった先入観のせいだろうとも思うんだけど、それだけじゃなく、散りばめられた音楽のワードだとか、“2つの薬としてのダンス・ミュージック”だとか、なにより、CDアルバムに見立てられた12コの章からなる表題作が「この人実は結構テクニカルなミュージシャンなんじゃないか?」と思わせる。(あとがきを読んでると違うんじゃないかという気がするんだけどね…)2011/10/10

FlowerLounge

3
★5 饒舌で的確ながらも、醒めた現実の前に出されるとちょっと気恥ずかしく居たたまれなくなるような文体が、同時代に生きる僕たちにとてもしっくりくる。どこまで語っても世界の果ては見えず、徒労に終わる、そのやるせなさが僕たちの心を打つ。ぱっと見は村上龍の『限りなく透明に近いブルー』と『69』をマッシュアップしてリミックスしたような印象。2010/03/23

丸坊主

2
主人公(作家さん?)から、励ましの(怒りの?)グーパンチを、胸のど真ん中に受けたように感じました。とても素敵な本です。2010/09/10

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