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PHP新書
肖像画で読み解くイギリス史

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  • サイズ 新書判/ページ数 260p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569821115
  • NDC分類 233
  • Cコード C0222

出版社内容情報

ヘンリー8世の眼には感情が一切ない――肖像画は人物の本質を雄弁に語る。カラー絵画満載、めくるめく天才・奇人・変人の饗宴!

【著者紹介】
上智大学講師

内容説明

離婚を禁止していたローマ・カトリック教会から離脱し、若い女と再婚したヘンリー8世。その眼には、感情のかけらもない。「陽気な王様」チャールズ2世を惑わした美女、ネル・グウィンとバーバラ・ヴィリアーズ。彼女たちの肖像画は、王を夢中にさせたネルの愛らしさとバーバラの色っぽさを十全に伝える。最初の本格的な英語辞典を生み出したサミュエル・ジョンソンの姿からは、彼の強烈な個性を窺い知ることができる。イギリスは歴史に学ぶことを重要視し、数多くの肖像画を後世に残してきた。肖像画を深く知ることで英国史の本当の面白さが見えてくる。

目次

イギリス肖像画の起源
男の見栄と王の無情
細密肖像画という恋の小道具
女王の切ない女心
流血と悲劇の時代
欲望の聖母たち
肖像画のターニング・ポイント
本物の偉人はエキセントリック
黄金時代の到来
写真の登場という危機
肖像画の復興者たち
現代の絶望を描く

著者等紹介

齊藤貴子[サイトウタカコ]
横浜市生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業、同大学大学院教育学研究科博士課程修了。早稲田大学および同大学エクステンションセンター講師。上智大学大学院文学研究科講師。専門は近代イギリス文学・文化で、主として詩と美術の相関を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

19
きちんと順序だった英国史というより、英国の肖像画史を中心に、そのモデルの伝記と画家の個性の出会いを描いた人物論集というのが正確。国家を代表するような大人物たちを当時の画家たちはいかに演出してきたか、肖像画というものの意義づけはどう変わってきたのかが、メロドラマ調の文で綴られていく。中でもレノルズの手によるサミュエル・ジョンソンの肖像は印象深い。英語辞典の大成者として、またあくの強い批評家として健筆を振るわせたこの熊のような巨漢のパーソナリティを如実に伝えている。フランシス・ベーコンにまで触れているのは意外2015/12/10

こぽぞう☆

15
図書館本。途中であれ?読んだ本?となりつつ、読メ確認するも記録なし。最後のキャサリン妃の絵とその説明読んで確信。読メ始める前に読んだ本だ。2018/04/24

とりもり

8
イギリス史と呼ぶには網羅性に欠けるが、一応歴史上の代表的な人物の肖像画を取り上げてイギリス史を概観するというコンセプト自体はある程度成功していると思った。著者のシニカルな文体は個人的には好きだが、好みは分かれるかも。イギリスの肖像画の特徴が日常性にあるというのが最後の結論のようだが、それとは反するような絵が多く紹介されており、それにはあまり賛同できない。絵を見て文章を愉しむだけでも十分な一冊。★★★★☆2015/01/02

nizimasu

8
イギリスの歴史を彩るヘンリー8世の肖像画の背景や、ヴァンダイクのイギリス絵画における位置づけなど、歴史中心のイギリス史とは違う美術の歴史に迫った著作。17世紀のホガースの登場と市民階級の誕生などのトピックもさることながら、この本の力点はやっぱりラファエル前派とその後の唯美主義の時代かなあ。図版が多いので、ロセッティもさることながらミレイの作品を解説付きで読めるのがうれしい。あと個人的にはベーコンの解説が少なめなのが残念なぐらい。ホイッスラーの良さに気づくなど発見の多い本でした2014/09/30

おくりゆう

8
面白くてスラスラ読むことが出来ました。洒脱な文章に軽妙なところも辛辣なとこもあって個人的には好きな文体でしたし、肖像画の変遷とイギリス史の概観も知ることが出来、目でも楽しむことが出来る一冊でした。2014/09/22

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