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出版社内容情報
身の回りは毒であふれている。食べ物や嗜好品に含まれる毒から歴史のひとこまとしての毒、毒にまつわる事故や犯罪まで幅広く紹介。
【著者紹介】
日本薬科大学教授
内容説明
わずかな量ですぐに人を死にいたらしめる毒もあれば、じわじわと効いて長い時間をかけて毒性が現れるものもある。ある事件では、急性のトリカブト毒にフグ毒をまぜることで、毒性の発見を遅らせることが行われた。この本では、毒の基本知識から、毒の分類、毒にまつわる歴史、毒と食べ物、犯罪や事件と毒、麻薬と覚醒剤まで、様々な毒を取り上げる。毒は、使い方次第では薬になることもあり、その不思議さに迫る。
目次
第1章 毒についての基本知識
第2章 毒とは何か
第3章 歴史のひとこまを飾る毒
第4章 食べ物と毒
第5章 毒による事故
第6章 毒にまつわる犯罪
第7章 麻薬と関連物質
著者等紹介
船山信次[フナヤマシンジ]
1951年仙台市生まれ。東北大学薬学部卒業、同大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬剤師・薬学博士。天然物化学専攻。イリノイ大学薬学部博士研究員、北里研究所微生物薬品化学部研究室室長補佐、東北大学薬学部専任講師、青森大学工学部教授などを経て、現在、日本薬科大学教授。Pharmaceutical Biology(USA)副編集長。日本薬史学会評議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トリオネア
55
自分が吸わなくても、タバコは副流煙が迷惑だが、もし大麻が日本で解禁されたら大麻の副流煙も問題になるだろう。大麻のタール(発がん性物質。遅効性)は煙草の3,4倍である。ネコは花、香水、柔軟剤、アロマや消臭剤がイヌよりも肝臓や腎臓を壊す害になりやすいし、鳥は空気の汚染に極めて弱く、大麻の副流煙は人だけでなく人と暮らす動物達にも悪影響を及ぼすかもしれない。かつてはタバコも万能霊薬として売られ、禁煙補助薬も副作用事例でワースト1になるとは、商売もいいかげんなものである。ギンナンは気を付けようと思った。2019/11/20
kinkin
39
毒の基礎知識、毒とは何か、毒を持つ動植物、化学物質などが書かれている。 ひとつひとつの毒についての解説は簡単であるが、過去に起きた事故や事例も書かれていた。著者は薬学博士。そのこともあってか本文内には化学物質や、亀の甲が出てくる化学式がたくさん出てくる。それらの化学式を読んだり書いたりできることの不思議さに気づく。また普段、私たちは身の回りにある様々な化学物質と付き合っていることを知った。2015/02/18
TANGO
33
化学式ははっきりいって、私にはちんぷんかんぷんだったけど、毒と薬は表裏一体であることを再認識した。歴史や事件などから読み解く「毒」の世界は、この中にも書いてあるように「薬毒同源」。過ぎたるは尚及ばざるが如し。関わり方で変わるのは、人間も一緒かも。2015/08/17
おりん
31
毒について広く浅く述べてある本。同じ著者による「毒の科学」と内容がかなり被っていて、かつ「毒の科学」の方が情報量が多く、総合的に見ればこの本よりも良くできていると思う。だがその分こちらの方が読みやすい。また、毒の使われた殺人事件についてと麻薬については「毒の科学」よりも詳しく載っていてよかった。2017/11/14
だまし売りNo
22
大麻は毒である。大麻のタールは発がん性物質は煙草の3倍から4倍もある。この点でも大麻のような依存性ドラッグを煙草と同レベルに扱って相対化することは正しくない。 2022/01/25