出版社内容情報
佐藤優氏が自著の中で「この本のおかげで哲学の入り口を間違えずに済んだ」と紹介し、現在入手困難となっている哲学入門の名著を復刊。
内容説明
ソクラテス、プラトンから、デカルト、カント、ヘーゲル、そしてマルクス、サルトルまで。哲学史に多大な影響を与えた15人の大哲学者の思想、生涯、著作、時代背景を平易に解説した名著を復刊。西洋哲学の歴史がわかる「第一編 哲学思想史」や、巻末の用語解説も充実。教養のベースとなる哲学の基礎知識と思考法が1冊で身に付く、哲学入門書の決定版!佐藤優氏による「復刊によせて」を追加。
目次
第1編 哲学思想史(哲学のすすめ;哲学思想のあゆみ)
第2編 世界十五大哲学(ソクラテスの哲学;プラトンの哲学;アリストテレスの哲学;トマス・アクィナスの哲学;デカルトの哲学 ほか)
著者等紹介
大井正[オオイタダシ]
1912年生まれ。明治大学名誉教授。ドイツ哲学・社会思想史を研究。1991年没
寺沢恒信[テラザワツネノブ]
1919年生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)名誉教授。唯物論の立場にたち、ヘーゲル哲学、マルクス主義哲学を研究。ソビエト哲学も紹介。1998年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かわうそ
50
人によって合う合わないが顕著に出る本だと思います。しかし、本書がマルクス主義(唯物論)を土台として描かれた哲学史という前提を頭に入れて読むと(肯定的あるいは批判的にどちらかになると思うが)とても面白く読めるかと。 やはり、様々な枝状に拡がって骨子が掴みづらい哲学史をここまで上手く一本にまとめ上げている点は素晴らしい。 15人しか取り上げていませんので人によっては「なんでこの哲学者は取り上げないんだ」という不満はあるかと思います。何にせよ、ひと方面から作り上げた哲学史としては凄ぶる出来がいいです。2023/02/15
GAKU
30
哲学とは何かから始まる西洋哲学の歴史がわかる第一編 哲学思想史。ソクラテス、プラトンからマルクス、サルトルまで哲学史に多大な影響を与えた15人の大哲学者の思想、生涯、著作、時代背景を平易に解説した第二編。巻末には用語解説まで。初心者でも分かる哲学入門書の名著の復刊との紹介で、哲学など全く無縁で素人の私が読んでみました。入門書とはいえ難解な用語、表現が多く、いつもの小説のようには当然読み進めず、前後を行ったり来たり、用語解説を参照しながらと読了までに一週間程かかりました。⇒2016/01/14
たーぼー
29
本書は哲学の巨人列伝に留まらない。専門用語の羅列を出来得る限り避けながらも哲学の真髄に迫るという気配り様。さて、この書を読んで「何が得られたか」が重要だろう。個人的には自己利潤に直結する効用性が哲学にあることがわかったことか。すなわち、有形無形問わず己が潤わなければ他者に力を与える人にはなりえない。それがフィロソフィア(愛と智)の精神でもあるのだ。只かく言う私も殆ど本書を捉えきれずにいる。哲学の基礎が無い者には断片的な知識が残るだけだ。入門書とはいえ内容は相当濃い。でも読みこむ毎に自ずと理解は深まると思う2015/04/04
masabi
26
ソクラテスからサルトルまでの15人の哲学者についてその人物にスポットを当てながらも思想を分かりやすく説明していく。一回だけ読むのは十分ではなくもっと回数を重ねていき次に各哲学者の著作、取り上げられなかった哲学者の著作も読みながらも自分で哲学していきたい。「復刊によせて」にあるように佐藤優氏が中二で本書を手に取り一応の理解をしたことに驚きを感じ得ない。2014/10/27
masabi
24
【要旨】簡単な哲学史、15人の哲学者の解説、用語集が一冊に収められた入門書。【感想】5度目の読書。マルクス主義哲学の観点から観念論と唯物論の対立という構図に則って解説がなされる。以前に読んだ哲学を扱う本とは違い哲学史に刻まれた哲学者の思想を追うオーソドックスなものだ。現代の哲学と古典的な哲学は上手く橋渡しがされているのだろうか。2017/04/08