海峡を渡る幽霊―李昂短篇集

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海峡を渡る幽霊―李昂短篇集

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560095997
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0097

出版社内容情報

寂れゆく港町に生きる女性、幽霊となり故郷を見守る先住民の女性など、女性の視点から台湾の近代化と社会の問題を描く短編集世界的な台湾女性作家の傑作短篇集
 李昂(リー・アン)は、女性の内面や性、社会の伝統との葛藤をテーマに創作を続けている、台湾で最も著名な女性作家である。英・仏・独・蘭・伊・韓・スウェーデン語など、世界各国で作品が翻訳刊行され、注目を集めている。
 本書は、デビュー当時から翻訳を手掛ける藤井省三氏が、1970年~2000年代に書かれた作品から八篇を独自に選んだオリジナル短篇小説集である。初期の抒情性に溢れた作品、実験的な心理小説、そして中期を代表する二・二八事件の後日談としての政治とセックスの物語、最近作からは、台湾の歴史を描く幽霊物語と政治的グルメ小説を収録した。
 都市化の波に取り残された港町に生きる女性、結婚後の夫との関係に悩む妻、幽霊となって故郷を見守る先住民の女性など、女性の視点から台湾の近代化と社会の問題を描く。李昂の豊饒な文学世界を堪能できる一冊。
 「母、娘、妻、花嫁、老婆、若い女、死んだ女、鬼になった女、いまここを生きている女。――時を超えて響きあう彼女たちの声に圧倒された」――中島京子氏推薦!

李昂[リーアン]
著・文・その他

藤井 省三[フジイ ショウゾウ]
翻訳

内容説明

台湾の近代化と社会の問題を女性の視点から描く、実力派作家による傑作オリジナル短篇集!

著者等紹介

李昂[リーアン]
1952年、台湾西海岸中部にある古都・鹿港で生まれた。1970年、台北の文化大学哲学部に入学、75年、アメリカ・オレゴン州立大学演劇コースの大学院に留学。78年に帰国後は旺盛な創作活動のかたわら、コラムニスト、テレビ評論家としても活躍。2004年にフランス政府より芸術文化勲章騎士勲功を授賞されたほか、台湾では連合報中篇小説賞、呉三連文学賞などを受賞

藤井省三[フジイショウゾウ]
1952年、東京都生まれ。桜美林大学文学部助教授を経て88年東京大学文学部助教授、94年同教授。日本学術会議会員(2005‐14年)。専攻は現代中国語圏の文学と映画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

7
短編集。内容紹介に「女性の視点から台湾の近代化と社会の問題を描く」とある通り、いずれの物語でも主役は女性。そして同じ街を舞台としていても、描かれる時代は何百年ものスパンにわたっており、常に彼女達は搾取され、殺され、その恨みつらみにより幽霊や幽鬼となって現世に居座る。どの作品も強烈にグロテスクでエロティックであり、特に拷問の描写には並々ならぬ力が注がれている。そのために読了後には悪趣味な残虐行為ばかりが思い出される。一話ごとに粗筋も含めた解説が付されているので、歴史的な背景を学ぶことができるは有り難い。2018/12/04

BECHA☆

7
台湾の女性作家さんの中編集。良くも悪くも強くたくましい女性が登場し、表題作をはじめとして幽霊・悪鬼が跋扈する。翻訳者さんの解説を読んで少し判ったけれど、歴史知らなさ過ぎて物語に入って行けず。う~ん。歯が立たなかった。。。2018/05/13

ori

2
どの短篇も女性の目を通して描かれる世界で、それが幻想的でグロでエロで社会的で政治的で切なくておかしい。知らない台湾の近代史、死生観なども盛り込まれていて面白かった。そう言われれば蒋介石って埋葬されてないんだったな。どうするんでしょうね?「谷の幽霊」について、後書きに「先住民権利回復運動とフェミニズム、そしてポスト・コロニアリズムを魔術的リアリズムで混合した世にも不思議な幽霊物語」と書いてあって、その通りなんだよね、驚くばかり。そしてどの話にも湿気を感じる。雨の日に読むのにぴったりだった。2021/06/17

刳森伸一

2
台湾の女性作家李昂の傑作選。ジャンルとしてはバラエティに富んでいるが、全て女性の視点で語られているので統一感がある。冒頭の数篇はどこか習作的な感じを受け、それほどでもなかったが、後半の4作品は素晴らしいと思う。特に、拷問を受けた上に殺されて幽霊(おに)となった現地人の娼婦が長い時を経て成仏するまでを描いた「谷の幽霊」が良かった。エログロとユーモアと社会批判とが混然一体となって押し寄せてきて、まさに圧巻だった。2020/08/20

冬薔薇

2
短編集、中でも「花嫁の死化粧」が心に響く。2、28事件、白色テロで一族が犠牲になり今、一人息子の死化粧をする母親が涙を誘う。台湾の歴史が圧縮されて、灯籠流しが美しくも哀しい。夜風に乗ってくる追悼デモ隊の「赤い夕陽の故郷」三橋美智也の懐メロがリフレインされて泣ける。台湾は古くはオーストロネシア語族がいて、漢民族移民、オランダ植民、清政権、日本統治という歴史の波を生き抜いてきたと知る。2019/11/05

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