出版社内容情報
キューバ・ミサイル危機の前年、東西分断を象徴する「壁」の建設が始まった。最新資料と取材により「決定的な一年間」を追う。
【著者紹介】
1954年米ユタ州生まれ。2006年より、外交政策シンクタンク「アトランティック・カウンシル」の会長兼CEO。それまで30年近く『ウォールストリート・ジャーナル』で、記者、ベルリン支局長、コラムニスト、エディターとして活躍。1989年ベルリンの壁の崩壊を特派員として目撃してもいる。著作に『独裁者追放 ブッシュvsノリエガ 』など。
内容説明
「チェックポイント・チャーリー」での軍事対決、東西各国指導者たちの瀬戸際の交渉と知られざる内幕を描いた「人間ドラマ」。臨場感あふれる展開で、「冷戦の本質」に迫る超一級のドキュメント!
目次
第3部 対決(「大いなる試練の場」;壁―罠を張る;壁―絶望の日々;帰ってきた英雄;核のポーカー;チェックポイント・チャーリーの対決)
エピローグ 余波
著者等紹介
ケンプ,フレデリック[ケンプ,フレデリック] [Kempe,Frederick]
1954年米ユタ州生まれ。2006年より、外交政策シンクタンク「アトランティック・カウンシル」の会長兼CEO。それまで30年近く『ウォールストリート・ジャーナル』で、記者、ベルリン支局長、コラムニスト、エディターとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yellow0702
2
公開された外交文書を含む膨大な資料に基づいて、「キューバ危機よりもベルリン危機の方が重大であった」という説が展開される。小説やドラマよりもドラマチックな現実、なんて悠長なことを言っていられないほど緊迫した舞台裏。個人的に驚いたのは就任直後のケネディとその周辺の情報分析力の低さ。大統領制の欠点の一つ?2017/06/11
takao
1
ベルリンの壁の建設2021/01/12
あらい/にったのひと
1
キューバ危機の前なので米ソにホットラインなんてものはなく、そんな時代に相手を100万人単位で殺せる核兵器だけはあったのだから大変ですな、という。著者のスタンスに対して訳者あとがきでわざわざニューヨーク・タイムズのコメントを引いているのは、まあそういうことなんだろう。個人的にはニューヨーク・タイムズの反論の方が馴染むというか、西ベルリンとアメリカ本土の数百万人の人命ではなかなかバランスしなかっただろう、という気がする。いやしかし面白い本でしたな。2020/12/13
Savstrom
1
第二次大戦後米英仏露4カ国管理下にあるベルリンで1961年、突如西側と東側を分断する壁が出現。そこまでのケネディ、フルシチョフの交渉を中心とする自由主義と共産主義の舞台裏が臨場感と共に描かれ、スリリングでとても面白かった2015/06/08
キミ兄
0
結局、戦争を回避する代わりにベルリンの壁を受け入れたケネディ。有名な「私はベルリン市民」という演説がむなしく響く。ノーベル平和賞を受けたオバマのプラハ演説みたい。☆☆☆☆☆。2014/09/21