• ポイントキャンペーン

イワンの戦争―赤軍兵士の記録1939‐45

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 453,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560082119
  • NDC分類 209.74
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ソ連兵士の「神話」の裏に隠された実態とは?  手紙や日記、二百人の元兵士への取材によって、「戦争の真実」を暴いた労作。

【著者紹介】
ロンドン大学クイーン・メアリー・カレッジの歴史学教授。Night of Stone: Death and Memory in Russiaでハイネマン文学賞受賞、サミュエル・ジョンソン賞最終候補になる。「イワンの戦争」もトニー・ジャッド、サイモン・S・モンテフィオーレら歴史家から賞賛され、欧米各紙誌で高い評価を受けている。

内容説明

ナチ・ドイツに勝利した、赤軍の「神話」の裏に潜む、悪夢のような実態とは?手紙、日記、回想、退役軍人への聴き取り取材によって肉声を再現し、「戦争の真実」を暴いた画期的な労作。三千万人の兵士の物語。

目次

序章 戦争の真実
第1章 「革命行進曲」
第2章 全世界に広がる戦火
第3章 災厄の翼が羽ばたく
第4章 暗黒の戦争
第5章 「敷石一枚を争う市街戦」
第6章 国土の荒廃
第7章 兄弟愛に祝福あれ
第8章 歓喜と悲嘆、そして苦難
第9章 死体からの略奪
第10章 剣を収めて
第11章 そして記憶にすべてを刻み

著者等紹介

メリデール,キャサリン[メリデール,キャサリン][Merridale,Catherine]
ケンブリッジ大学で学び、現在、ロンドン大学クイーン・メアリー・カレッジの現代史の教授を務めている。Night of Stone:Death and Memory in Russia(2000)は優れたノンフィクション作品に授与されるサミュエル・ジョンソン賞の最終候補となった

松島芳彦[マツシマヨシヒコ]
1957年、東京生まれ。東京外国語大学ロシア語学部卒業後、共同通信社入社。モスクワ特派員(1992‐96)、ロンドン特派員(1997‐2000)、モスクワ支局長(2002‐2005)、編集委員、論説委員を経て、2010年から山形支局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

塹壕炊飯

2
労働者農民赤軍の歩兵に焦点を当てた一冊。戦間期ソ連の腐敗した実態(特に楽観視な対独戦争姿勢)と大祖国戦争初期の大敗北、クルクスやスターリングラードの激戦、ベルリン侵攻に於ける赤軍の強姦と略奪、の流れで進行、膨大な資料で裏打ちされたイワンの実直な姿を書き出していた。実際に彼等の戦争遂行の原動力は祖国の愛国心で非ず、ナチスドイツの残虐行為とNVKDの粛清への恐怖心、大戦後半は侵略者への報復心なのが良く分かった。女性筆者らしく"性"に関する記述は詳細で面白かった。但し、全体的に情報を纏め切れていない感触もした。2018/11/11

Arte

1
イギリス兵はトミー、ドイツ兵はフリッツ、ということで、独ソ戦のソ連兵の話。大テロルの後な上、スターリンがドイツ侵攻を全く予期していなかったため、開始直後の第一世代イワンはほぼ絶滅。第二世代イワンが如何にして戦いに熟練し、軍備も十分に整えられたのかはよく分からないが(広大な国の底力?アメリカは食糧と輸送の援助をしたっぽいが…)元々の領土を取り戻し、ドイツに進んだイワン達は、戦利品を故郷に送り、レイプ殺人しまくる(エレンブルグがせっせと敵意を煽っていたのね…)。2019/10/06

メカメカ

1
独ソ戦の一般兵士にフォーカスして取材した本。イワンとはロシア人のことを指すようです。第二次大戦で失った人命はソ連2700万、ドイツ520万、日本300万だそう。多ければ凄いというわけではないが、やはり飛び抜けた数に絶句する。特に序盤戦の作戦も装備も無く、ただソ連共産主義を守るために戦えと戦場に出された兵士たちの地獄がリアルです。まるでただ死ぬしかないような世界・・・。序盤に兵士の大量損失を招いたのは政治将校という名の愛国者たち。大体どの国でも愛国者を名乗る連中が一番国を危うくしてる気がするのは気のせいか。2017/11/22

SU

1
戦争は人をこんな事をさせてしまうんだと思いました。2016/08/23

ジュン

1
すばらしい歴史書だ。問いを立て、リサーチし、問いを立て直すことが歴史学なのだと気づかされる。ドイツ側や西側のナラティブはあれど、ソ連側のナラティブはなかった。文学に限られていたその領域をこじあけたキャサリン・メリデール。問いに気づいた老母との会話のエピソードも、正しい問いが真実への一歩だと気づかされていい。2016/01/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4764774
  • ご注意事項