目次
1 アベノミクスの時代認識を問う―成熟社会の日本の針路(地方を歩きながらアベノミクスを考える―「いのちの世界」から見えてくるもの;アベノミクスはどんな「日本を、取り戻す。」のか―折れかかった「3本の矢」より、労働と生活の総合政策を;雇用と生活を軽視したGDP主義で現代日本経済の再生はない―成長では救われない非自発的雇用という不幸;アベノミクス国家のギャンブル;社会資本の老朽化と「国土強靱化」―地域に雇用を創出するために;安倍税制改革は格差拡大と固定化を招く強者優遇の悪政だ;国益を損なうことが証明されたTPP日米事前協議―条件闘争ではなく撤回をもとめることが日本を守る途)
2 脱成長で地域の再生―非アベノミクスの日本を地域から(脱成長のコミュニティ経済論;地域活性化の指標―「地域内乗数効果」;日本社会の安定基盤を壊す橋下・維新の会の都市政策;日本は協同の力でスラム街ができるのを防いだ―日本社会の安定装置としての農村雇用問題;脱成長の農山漁村再生―「成長促迫路線」を批判する;アンチ・アベノミクスの地域経済学―持続可能な地域社会をめざして)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
4
シリーズ8冊中4冊目を自費で。松本氏の無縁に対する豊縁社会(8頁~)。おかねよりいのちだね。高橋氏の非正規雇用の危機をどう克服するか。鈴木氏のTPP論。例外や聖域のない交渉で不利を呑まされるのか。米国の経済植民地化(84頁)。広井氏の地域再生。教え子で優秀な若者はUターンして地元で生きる覚悟をもつと。立派。福士氏も広井氏と同様、英国の市民団体NEFの地域内乗数効果を重視。小田切氏の地域づくりの枠組み図は重要(130頁)。泰阜村の低空飛行の事例は外山滋比古氏のグライダー型人間を想起した。田代氏の南信論に☆。2013/05/31