内容説明
緩和継続と雇用最大化を貫く真意は?景気と副作用の舵取りは可能か?グローバルマネーの実相を知る必読書。
目次
第1章 議長交代―Your Term Is Up
第2章 ジェネット・イエレン―Small Lady with Big IQ
第3章 バーナンキの革命―You Say You Want a Revolution
第4章 イエレンのFRB―Change the World
第5章 米国と日銀革命―Interaction
第6章 欧州の革命―Anarchy in the UK,and Euro
第7章 海図なき航海―Uncharted Journey
著者等紹介
藤井彰夫[フジイアキオ]
日本経済新聞社ワシントン支局長1985年日本経済新聞社入社。経済部、ニューヨーク、ワシントン、経済部次長、編集委員兼論説委員、欧州総局(ロンドン)編集委員などを経て現職。内外のマクロ経済・金融を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jj
5
イエレンのFRB議長に至るまでの経歴と、過去の様々な経済危機への対応などとても参考になりました。特にリーマンにおけるバーナンキと超一流経済学者の面々が直接対する様は目を見張るものがあります。米国におけるFRBなど中央銀行、財務関連に携わる重鎮はノーベル賞受賞者、超一流経済学者/大学教授、エコノミストが就任するのが一般的。日本の場合、日銀総裁、(現在のメンバーはイエレンは認めてますが)財務官僚を含め、なぜか東大法学部出身者が多数を占める。その比とし世界経済界オールスターメンバーの派閥を知るに良い書。2016/07/04
koji
4
イエレンは、ブルックリンで町医者の娘として生まれ、高校では総代、ブラウン大学、エール大学院に進み、トービンに師事し経済学博士となり、ノーベル経済学賞受賞者アカロフと結婚、FRB理事、CEA委員長、FRB副議長を経てFRB議長に就任しました。目も眩むばかりの業績です。本書は、イエレンのFRBをみる7つのポイントを上手く整理しています。中でも、雇用重視、とりわけフォワードガイダンスの一つとして、インフレ率と失業率の最適管理(コミット型)手法を駆使するエバンズ・ルール政策あたりの記述が納得感がありました。2014/02/19
がんちゃん
3
TSUTAYAの中古本。イエレンだけの話ではなく、世界の中銀の話。出口を迎えたFRB、マイナス金利導入した日銀と、次のステージにちょうど踏み入ったところで、本の賞味期限としてはギリギリといったところか。2016/01/31
ビートニク
2
FRBの政策は、日本はもちろんのこと世界の経済に多大な影響力を持つわけで、新議長の人となりには興味がある。本書は、日経の在米記者が取材を重ねて書き上げたようで、イエレン前の議長も含めて周辺の人物関係も詳細にわかる良書だと思う。過去の日銀の政策への捉え方も改めて読むと興味深い。日経新聞は、日頃から偏った表現の報道が多いと感じているので、半身の体制で読んだけど、そこは杞憂に終わったと思う。
杏仁アセロラオリオン長門ヘクマティアル
2
イングリッシュ金融政策局長の目標とする失業率を5.5%にした場合の論文とか、昨年11月のIMFのARCの話とか(話題になったサマーズの主張は載ってなかったけど) 昨年12月の出版なのにギリギリまでの色々なトピックがあって面白い。 タイトルからイエレンさんの話のみと想像してたけどボルガー、緑爺、バーナンキさん、日銀、ECB、BOEまで広くふれていた。 あと、U6と言う広義の失業率があることを知った。2014/03/31