内容説明
復興・高度成長・石油ショック・バブル崩壊・アベノミクス―。戦後経済史を塗り替える新証言が満載のオーラル・ヒストリー集。彼らは日本経済の転換期をどう読み解いたのか。
目次
第1部 経済白書と景気論争の時代(歴史に残る景気論争;いま、再び問われる近代経済学の真価 ほか)
第2部 経済学者が大同団結(興銀が仕掛けた八幡、富士合併の舞台裏;情報経済学、最初の一歩はセンターで ほか)
第3部 ビジネスエコノミストの育成と輩出(国際資本移動に着目し、学界に新風;センターに転職して景気循環論に開眼 ほか)
第4部 エコノミストが政策形成の第一線に(日銀の現職課長が三木首相の経済顧問に;規制改革に懸けた日々、政権交代で巻き戻された時計のネジ ほか)
第5部 次の50年に向けて(センター草創期に立ち会い、経済理論がわかる記者に;経済政策と景気の転換点でエコノミストたちは何を考え、どういう役割を果たしたのか)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
6
日本経済研究センター設立50年を記念しての出版書です。経済学に興味を持つものとしては読んでいて非常に楽しみました。ヒヤリングなので話し言葉で書かれているのでわかりやすく感じました。大御所の金森久雄さんからマスコミで活躍中の森永卓郎さんまで多士済々です。公式の場ではなかなか聞けないおもしろい話が満載されていて楽しめました。2014/03/08
むとうさん
4
錚々たるメンバーが、日本経済研究センターとの関わりを軸に景気論争、経済論壇のあり方、エコノミストとはなにか…を語り尽くす本。宮崎さん、小峰さんなど「経済企画庁」系から嶋中さんなど民間系、はては吉川先生、福田先生など学者までよりどりみどり。印象に残ったのは多くの人が語っていた学者とエコノミストの違い。問題設定を能動的にするか受動的にするかの差、と書くとエコノミストが劣ってるみたいだけど、経済学自体が対処療法的な性格が強いと思うのでまた難しい。そういう意味でアメリカ式の官僚人事は経済学に最適化されてるのかな。2014/02/08