内容説明
2050年日本はCO2を70%削減することが可能である。20世紀型エネルギー技術社会からの大転換をどう乗り切るか。低炭素社会からのバックキャストがそのシナリオを明らかにする。
目次
第1部 低炭素社会に向かう21世紀の世界(気候安定化に向けた世界のうねり;日本が70%程度の削減を必要とする理由)
第2部 70%削減を可能とする日本低炭素社会のビジョンとシナリオ(ビジョン:2050年どんな日本にしたいのか;2050年のシナリオ:70%削減の日本;低炭素社会への道筋とそれがもたらすもの)
第3部 低炭素時代の国土・都市・交通・情報化の姿(低炭素社会の住まい方:都市と住宅はこう変わる;低炭素社会の交通:地域ごとに異なる対策・モビリティ革命;情報化は低炭素社会の潤滑油)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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西岡秀三先生編著による2008年の著作。環境省地球環境研究総合推進費戦略研究Proj「脱温暖化2050研究」の成果である。副題にあるとおり、二酸化炭素70%削減の道筋を、バックキャスティング手法に基づいて述べ、かつその実現が可能であるとする。そして、住まい、交通、情報化の、低炭素社会における役割について個別事例が述べられる。大筋で議論の流れは理解するが、この種の議論で腑に落ちないのは、技術の社会における位置づけと安易な「移行」というワーディングだ。移行は必要だ。しかし移行の犠牲者はいつも経済的弱者なのだ。2011/06/10