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内容説明
元原子力安全委員会委員長が再び世に問う「原子力の安全問題」。原子力安全の背後にある「論理」について論じた本。
目次
第1章 安全の概念
第2章 原子炉の安全
第3章 安全設計
第4章 シビアアクシデント
第5章 確率論的安全評価
第6章 人的因子
著者等紹介
佐藤一男[サトウカズオ]
昭和32年3月東京大学工学部電気工学科卒業。昭和32年、日本原子力研究所入所。平成元年、日本原子力研究所理事。平成5年、原子力安全委員会委員。平成10年、原子力安全委員会委員長。平成12年、原子力安全技術センター顧問。平成13年、原子力安全研究協会顧問、理事。平成14年、原子力安全研究協会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おおにし
10
2006年刊。原子炉の安全解析のエキスパートが書いた安全理論の本。シビアアクシデントを想定した事故シナリオによる設計基準づくりなど、安全性設計について詳しく書かれているが、今読むとやはり想定が甘いと言わざるを得ない。事故は起きるはずがないという前提で書かれているという印象を持った。また、「原子力安全は境界問題である」と主張しているが、すべての原発が臨海地区の立地であることについての説明がない。福一の冷却水漏れによる海への汚染拡大も、経済性優先で海との隔離を軽視してきたツケが回ってきたのだと思う。2013/09/22
冬月
0
安全とは何か/多重防護/リスクという概念/歴史的展望/セーフティカルチャ/安全確保の枠組み/総合的安全目標/段階別目標とその役割/安全設計/事故の性質,事故シーケンスと支配分子/DBE/設計における多重防護/安全機能分類/シビアアクシデント/アクシデントマネージメント/確率的安全評価PSA/人的要因/人にやさしい機械系「多重性だの多様性だのが不必要なほどに、もともとの系統、機器の信頼性が高い場合にのみ、多重性や多様性が本当に意味を持つのであって、ガラクタは何重にしてみても、所詮ガラクタにすぎないのである」2012/10/03
東側ギャン
0
原子力を題材にして「リスク」について考える本だった。原子力の知識(新聞に載るレベルの)が最低限ないと読みにくい。2011/06/08
とど
0
ある程度の知識がないとつらい部分もあるが、原子力における安全について、その思想と方法について理解するには最適な一冊。2010/01/21