出版社内容情報
現代音楽史のなかで、従来、語られることの少なかった作曲家 佐藤慶次郎、初の評伝。創作の全貌が明らかに。日本の前衛音楽の歴史に異彩を放つ佐藤慶次郎の創作の全貌。武満徹らとともに日本の現代音楽を牽引し、美術・工藝にも独自の造詣を遺しやがて禅の修行へ。その軌跡を佐藤と親交のあった著者が丹念に掘り起こす渾身の評伝。
第1章 詩作の時期
第2章 作曲の時期
第3章 音楽領域の拡大 サウンド・ディスプレイの創作
第4章 エレクトロニック・オブジェの創作
第5章 佛道修行
第6章 悟後の佛道修行
第7章 エミリ・ディキンスン詩の解読
第8章 佛道修行者としての自覚
第9章 佛道修行の深まり
第10章 佛道参究から音楽への回帰
佐藤慶次郎年譜
中嶋 恒雄[ナカジマ ツネオ]
1961年東京芸術大学作曲科卒、66年同指揮科卒。84年カリフォルニア大学サンディエゴ校研究員。文部省の学習指導要領作成委員、教科書検定委員等、音楽行政に関わり、この間、上野学園大学、 信州大学、静岡大学、宮城教育大学、東京学芸大学、山梨大学ほかで教鞭をとる。現在、山梨大学名誉教授。第33回毎日音楽コンクール2位など受賞多数。2016年瑞宝中緩章受勲。
内容説明
「ぼくの本当の居場所はどこか」幼い佐藤が遠い空を見やりながら抱いたこの想いが、医学から詩作へ、作曲へと導き、さらにエレクトロニック・オブジェ創作へと導いた。しかし彼の目指す居場所は坐禅にあり、その教えにあった。そしてその教えは逆に、佐藤の芸術、作曲を導く教えになった。その教えはまた、私たちを導く教えでもあり、生きること、死ぬこと、孤独であること、人と交わることの全てを支える教えである。本書は、愛弟子でもある中嶋恒雄が、残された膨大な思索ノートから、佐藤の心の変遷を記述したドキュメントである。その生きざまは私たち多くの者に必ずや、共感するものとなるであろう。
目次
第1章 詩作の時期
第2章 作曲の時期
第3章 音楽領域の拡大―サウンド・ディスプレイの創作
第4章 エレクトロニック・オブジェの創作
第5章 佛道修行
第6章 悟後の佛道修行
第7章 エミリ・ディキンスン詩の解読
第8章 佛道修行者としての自覚
第9章 佛道修行の深まり
第10章 佛道参究から音楽への回帰
著者等紹介
中嶋恒雄[ナカジマツネオ]
1961年東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。1966年同大学楽理科2年修後指揮科卒業。1984年カリフォルニア大学サンディエゴ校研究員。文部省学習指導要領作成委員、教科書検定委員、大学設置審議会委員、学術審議会専門委員、学位授与機構専門委員、日本音楽教育学会副会長、東京文化会館合唱コンクール審査員、上野学園大学、静岡大学大学院、信州大学大学院、琉救大学、宮城教育大学大学院、愛媛大学大学院、宇都宮大学大学院、東京学芸大学、滋賀大学大学院、岡山大学大学院、金沢大学大学院、北海道教育大学札幌校、旭川校、釧路校大学院講師、1988年宮城会アメリカ公演指揮者等を務める。現在山梨大学名誉教授。2016年秋の叙勲にて瑞宝中綬章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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