感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
69
非常に評価の分れる作品だが、私がカー作品のベスト5を選ぶなら必ずこの作品が挙がるだろう。真相の衝撃度で云えば、カー作品の中でも随一ではないだろうか。本作のテーマは衆人環視の庭の中で起こる殺人事件、つまり「開かれた密室」だ。カーにはこのテーマを扱った作品は他にも数あるが、この真相というかトリックは誰もが唖然とするに違いない。仰天するに加え、なおかつその模様を映像で想像するとなんとも怖気が出るような代物なのだ。とにかく怖い。物語の導入から最後の真相に至るまで、とにかくリーダビリティに溢れた一作だ。2015/10/27
セウテス
67
ギデオン・フェル博士シリーズ第9弾。〔再読〕カー作品の素晴らしさを知るのに、お薦めの一つだと思う。タイタニック号の沈没で一命をとりとめたファーンリ少年は、その後アメリカで25年暮らし、兄の死後イギリスに戻り家督を継いでいた。そんなある日突然、自分こそは本物のファーンリであり、タイタニック号の沈没の折入れ代わったのだと主張する者が現れる。どちらが本物かという謎から、その後の不可能殺人を始めとする目まぐるしい展開は実にドラマチック。怪奇的な人形の恐ろしさ、驚愕の真実まで揺るぎない読み応えだ。印象に残る名作。2017/11/09
ホームズ
18
自動人形に悪魔崇拝、怪奇趣味が良いですね(笑)そしてタイタニック号での入れ替わり疑惑から始まる事件の展開と意外な真相も(笑)このトリックはちょっと分からないですね~(笑)2010/06/06
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
10
☆×5.0…残酷表現控えめ、珍しく読みやすい域に入る作品でした。そして、トリック、文章表現ともに超がつくほどの「一級品」。特に真相に迫っていく上で仕掛けられている思わぬ事実は秀逸で、犯人が当たってにんまりしている読者にこれでもかというほどの一撃を加えてくれています。ただ、犯人は意外性をつけば当たりますけどね…思わぬ真実に驚かされてしまいました。2010/07/29
しろ
9
☆8 カーの中でもけっこう好き。比較的あっさりしていて、展開や事件も整然としていて読みやすい。災害時による身分の入れ替わりという魅力的な導入部から、自殺とも他殺ともとれる死が起きるという展開に、悪魔崇拝や自動人形などのオカルティズムの要素も加わっていくのはカーらしい。犯人の意外さもあったが、犯人周辺の人の心理の解説がよかった。この犯人が隠れた死角はなかなか盲点になりやすい。2010/05/27




