うちのご飯の60年―祖母・母・娘の食卓

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うちのご飯の60年―祖母・母・娘の食卓

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480878090
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0077

出版社内容情報

昭和初期の農村の自給自足から「個々人が楽しむ」都会の個食まで、著者の家族の歴史を通じて食の意識と社会制度の変化をたどる。

内容説明

私たちは何を食べてきたのか。自給自足の山村生活からファミレス、カフェ飯ブームまで、食と社会の変化をたどる。

目次

プロローグ 今日のご飯は何にしよう
祖母の土間の台所―1年で回す「食べごと」(暮らしを彩る行事食;昭和20年代の山村で;かまどの台所;家じゅうに保存食)
母の板の間キッチン―毎食決める献立(姉さんのおやつと洋食;都会で過ごす昭和30年代;先生は主婦雑誌;ハンバーグ、コロッケ、ギョーザ;田舎の夏とトマト;モノがあふれるダイニングキッチン)
娘のにぎやかな食卓―食べたい「私」が主役(スナック菓子と手づくりおやつ;外食ざんまいの青春時代;震災体験。1人暮らしと中食;2人暮らしの食卓)
エピローグ 東京のカフェで過ごす時間

著者等紹介

阿古真理[アコマリ]
ノンフィクションライター、生活史研究家。1968年兵庫県生まれ。神戸女学院大学文学部卒業。広告制作会社を経てフリーに。ブライダル情報誌、健康情報誌などを経て、週刊誌などでルポやインタビューを執筆。大学時代に培った社会学的視点から社会が抱える課題に切り込む。得意分野は、女性の生き方、生活、写真など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もけうに

7
ほぼ阿古さんの自伝とも言える渾身の一冊。書かれている分量的には、真理さんの母・秀子さんの伝記か。最近の本で阿古さんの母に対する葛藤・母からの理解を諦めてほぼ縁切り状態であることを知ると、確執のある母親の生育歴をここまで詳細に取材されていることに頭が下がる。田舎の農家(昭和前半)の暮らし・間取り・食生活がかなり詳しく綴られており、民俗学的価値もある。秀子さんの生家は、時代を考えるとかなり先進的かと。娘達も進学・就職しているし。かつて暮らしと直結していた食が切り離されたのは、時代の流れ。今を生きるしかない。2021/12/08

きみどり

5
食を通して三世代の女性達の生活(家族関係や、居住環境、文化、志向、娯楽に至るまで)を比較しているのが面白い。私自身の母や叔母、祖母の生活を思い描きながら読んだ。“食べごと”という言葉に引かれる。田舎の農家(昭和20年代)は、その台所だけでなく家全体において食品の保存力が都会の家に比べて圧倒的であったということ、いざというとき、三年は生き抜ける用意のある台所であったという記述が目から鱗だった。2014/09/06

ねみ

5
地味ながら良著。祖母、母、子の3代、戦前から戦後までの日本の食卓を振り返ることで日本人の食事情や食に対する意識がどのように変革されていったのかが一般庶民の目線でまとめてある。「昔は良かった」的な安易な方向でまとめられていないので好感が持てる。自分の祖母や母の子供時代の食って昔話のファンタジーに見えるけど冷静に考えたら半世紀程度でここまで食事情が変わることがファンタジーみたいだよなぁ…。2013/12/02

honey

5
祖母、母、娘(著者)が、作り食べてきたリアルな家庭の食卓を再現し、多数の資料を添えて食べることの歴史を考えていくノンフィクション。時系列に食の歴史を見ていくと、法律改正や技術革新などの転機により人々の食生活が少しずつ変わっていくことがよくわかる。また、現代人はサバイバル能力が低いことも痛感した。私は無人島に漂着したり山で遭難したら、まず生きていけないだろう。2012/10/30

小春

4
「昭和育ちのおいしい記憶」から、続けて読みました。作者の阿古さんと同じ世代で、家族の食事の形の変遷が非常に似ていて膝を打つこともしばしば。自分がその変化の中にいると、どういう流れのなかに居るか分からないものだなあ、と思いました。住んでいる地域や経済状態の差は感じましたが、そのことが60年前と違い決定的なギャップにはならなかったのも時代だったのかも。 現在の食生活を昔と比べて批判するようなことなく、それぞれの良いところ、危ういところを客観的に評価してる点も得心。2016/03/07

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