出版社内容情報
脇役女優として生きてきた著者が、歯に衣着せぬ、それでいて人情味あふれる感性で綴ったエッセイ集。一つの魅力的な老後の生き方。
内容説明
東京・浅草で生まれ育ち、脇役女優として生きてきた著者が、日々のちょっとした出来事のなかで感じたこと、人との交わりの中で考えさせられたこと、思ったことなどを、歯に衣着せぬ、それでいて人情味あふれる感性で綴ったロングセラーのエッセイ集。時代を超え、今なお共感を呼ぶひとつの魅力的な老後の生き方と考え方が示されている。
目次
年賀状・心のふれあい
おまけで生きた七十年
気どりのない暮らし
「運」の足音
世界中が「得」する願望
女の暮らし・私の場合
おカツさんのこと
人生と星勘定―お相撲を見て
「お元気ですか?」
孤独・つまずく老人たち〔ほか〕
著者等紹介
沢村貞子[サワムラサダコ]
1908‐1996。東京・浅草生まれ。府立第一高女卒、日本女子大学中退。在学中に新築地劇団に入団、治安維持法違反で獄中生活を送る。その後日活に入社し、1934年映画界にデビュー、小津安二郎監督作品などで名脇役として活躍する。一方で日々の暮らしを綴るエッセイも数多く発表、77年「私の浅草」で日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
48
20年以上前のエッセイであるが含蓄のある言葉が多く、「寄り添って老後」同様お薦めの本である、人間関係について深入りを断念してるところがなぜか興味深い、 最近このような生き方を問う作品を好んで読む傾向がある…。2013/09/22
natsu
5
やっぱり好きだなぁ、お貞さん。 貞子さんのエッセイは、人として、女としての指南書。 生きた時代も環境も違うのに、こんなにも近く感じられる貞子さんの暖かく時に厳しいメッセージには強い勇気をもらい、自分自身への振り返りをさらりと促されて、読み終わると人として何か成長出来たような気にさせられる。 ますます貞子さんへの憧れは募るばかり。 ご主人をはじめ、読み手に寄り添って書かれているんだなぁと感動。 大切にしたい一冊です。2013/08/28
Yumi Ozaki
4
年賀状心のふれあいを読んで年賀状の楽しさを考えなおしました。優しい沢村貞子さん、ますます好きになりました。2022/05/12
takakomama
4
明治から昭和を生きて、戦争や社会制度、価値観の移り変わりを体験した著者。お手本にしたい言葉や行動が多かったです。私も古い人なのかしら? 自分の価値観をしっかり持ちつつ、柔軟に、しなやかに生きたいと思いました。2021/02/28