出版社内容情報
ある集団のなかで何かを決定するとき、望ましい方法とはどんなものか。社会的決定をめぐる様々な理論・議論を明快に解きほぐすロングセラー入門書。
佐伯 胖[サエキ ユタカ]
著・文・その他
内容説明
ある集団のなかでみんなの意思がうまく反映された決定を下すには、どうすればいいだろうか。特に、各人の考えがバラバラで、にもかかわらずそれらを集約して一つの判断を下さなければいけないとき、望ましいきめ方とはどんなものだろうか。これを探究するのが社会的決定理論という分野である。様々な投票方式が生み出す矛盾から、アローの一般可能性定理、さらにはセンの自由主義のパラドックスやゲーム理論まで、この理論が含みもつ広範な内容をかみ砕いて丁寧に解説。社会的決定における「公正さ」「倫理性」とはどのようなものか検討する。最良の入門書として長年親しまれてきた比類なき名著。
目次
序章 「どうしたらいいと思う?」
1 投票による決定
2 民主的決定方式は存在するか―アローの「一般可能性定理」をめぐって
3 個人の選好に対する社会的規制
4 個人の自由と社会の決定―自由主義のパラドックスをめぐって
5 ゲーム理論と社会道徳
6 「公正な立場」からみた社会的決定の論理
7 平等な社会と個人の倫理性
8 多様性の中に調和を―倫理社会の決定理論
著者等紹介
佐伯胖[サエキユタカ]
1939年岐阜県生まれ。慶應義塾大学工学部卒業。同大学大学院工学研究科修士課程修了後、ワシントン大学にて心理学のM.S.およびPh.D.を取得。東京理科大学理工学部助教授、東京大学大学院教育学研究科教授、青山学院大学社会情報学部教授などを経て、田園調布学園大学院人間学研究科教授、信濃教育会教育研究所所長。東京大学・青山学院大学名誉教授、日本認知科学会フェロー、日本教育工学会名誉会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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