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ちくま学芸文庫
超・美術鑑賞術/お金をめぐる芸術の話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480091697
  • NDC分類 704
  • Cコード C0170

内容説明

美術鑑賞に王道はありません。「おもしろければ、間違っていてもよい」「美術の歴史とは、数珠つなぎになった真似の贈り物である」「美術鑑賞とは、ものごとのつながり方を考えることである」など、常識を覆す芸術鑑賞の9つの極意を伝授。さらに、ホリエモンの「お金で買えないものはない」発言に対して、画家の心はお金で買えるか、ゴヤの名作『カルロス4世の家族』を俎上に載せて論じた「お金をめぐる芸術の話」を併録した文庫オリジナル。見方を変えると名画が他人事ではなくなる、そんな美術体験に誘う素敵な入門書。

目次

超・美術鑑賞術(ドラクロアとハダカ;ピカソとグルメ;レンブラントとプリクラ;マネと贈収賄;ゴヤと教育問題 ほか)
お金をめぐる芸術の話(「ココロ」ってなんだろう;ひとつ目のエピソード/ココロvs.マネー;古代エジプトのココロ;ココロの住処はどこにある? ほか)

著者等紹介

森村泰昌[モリムラヤスマサ]
1951年、大阪生まれ。美術家。1985年、自らゴッホになった作品で美術界に登場以降、名画の登場人物や映画女優、歴史上の人物に扮するセルフポートレイトを次々に発表。綿密な研究と独自の解釈と意図で構成された作品は国内外で高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

空飛び猫

6
美術を楽しむこと。 美術を通して見えてくるもの。2016/09/25

壱萬参仟縁

2
「経済的に豊かになることによって、養われていく感受性があり、それが『文化』につながっていった」(068ページ)。これは、右肩上がりの時代や、富裕層に言えることなのではないかと思う。理想は、全ての市民が経済も安定し、感受性も高まり、文化が豊穣になることであるからだ。個人的には、身籠るモナ・リザは衝撃的(208ページ)。文化経済学からすると、経済と文化の両立を図ることが課題である。経済が目的ではなく、文化が目的なのだから、儲けるために儲けるという、自己撞着に陥らずに、双方が両立することが重要に思う。2012/07/20

おこめ

2
間違った(史実や解説から外れた)解釈をしたときの感動と、正しいとされている解釈をして得た感動とでは、体験として甲乙つけられるだろうか。否。美術鑑賞は 本来自由なものであり、答えなど無い。 知識や先入観が、発想を邪魔することもある。食ならば「安全性」、芸術なら「研究としての思想的背景」とか、そういうサブ的な判断を下す場合は 情報は有効だけれども、食の「味」、芸術の「美」など 感性による判断を重んじるなら、情報や知識によって それに蓋をしてしまうのは損である。2008/10/08

のんき

2
「表現者でありたい」という情熱が立ちのぼってくる文章。思いは強烈なのだけれどそれをむき出しにしない知性があって、読んでいて心地よい。美術家って凄いなぁ。でもね生活していかなきゃならない生身の人間なんですよ、とさりげなく教えてもくれる。 楽しい本です。2009/03/08

ToshihiroMM

1
絵画をなんとなく敬遠してきたような人になんとか興味を持ってもらうように書かれた絵画鑑賞の入門本。誰にとっても身近な七つのテーマを設け、それぞれに歴史上の有名画家を対置させるという趣向になっている。著者自身が現代美術の作家であることもあり、創作者の内面に踏み込んだ言及には説得力がある。2000年代初頭日本において能力不足の教員が教育現場から遠ざけられるような制度が考案されていたことに対し、頼りない教師がいたからこそ今の自分がある、という著者のアンチテーゼが眩しい。こうポジティブでありたいものです。2020/01/10

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