内容説明
交換と市場、需要と供給、企業・政府などミクロ経済学の基本問題から、国民所得、財政金融政策などマクロ経済学の基礎までを、豊富な例示とたくみな比喩で説く明快な入門書であるとともに、今日の複雑な経済・社会を正しく読み解きたいという読者にむけて、現実の経済・金融問題などを幅ひろくとりあげ解説する、役にたつ生きた「再」入門書である。
目次
第1章 経済学の考え方
第2章 市場経済とは何か
第3章 ミクロ経済学の基礎
第4章 現代企業の行動
第5章 市場と政府
第6章 マクロ経済学の基礎
第7章 マクロ経済の安定と変動
第8章 経済学の学び方
著者等紹介
岩田規久男[イワタキクオ]
1942年生まれ。東京大学経済学部、同大学院卒業。学習院大学経済学部教授。深く確かな理論に裏づけられた、幅広く鋭い現状分析と政策提言はつねに各界の注目をあつめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
98
これも今の日銀副総裁の岩田規久男先生が20年以上も前に書かれた経済学の入門書で大学教養学部生向けの本だと思います。ですが、学校を卒業して少し経済を再学習しようという人にとっては結構役に立つと思われます。いま懸命に2%成長をさせようとして黒田総裁をサポートされていられますが、理論と現実の違いを今後書いてもらえないですかね。2016/01/02
ゲオルギオ・ハーン
28
経済学関連の問題意識があやふやになってきたので初心に帰るつもり読んだ。新しく得た知識は少なかったが、目的であった問題、疑問点の発見ということでは「市場の形成」と「物価」をテーマにしていきたいと思えたので良い読書になった。本書について書くと身近なところから入って政府の政策という大きな視野のところまで話を広げていくが文章がとても分かりやすいため読みやすかった。具体的な事例を出して解説しているのも良かった。マクロ経済学、ミクロ経済学の両方をバランス良くカバーしているのも上手い。2022/12/17
ひなっとぉ
25
74点…難しい理論を振りかざすわけでなく、実際の私たちの生活レベルの例を交えて話が進むのですごく親切な本だと思いました。冒頭の「モノの価格は利用する人を限定するための手段」という話は目から鱗でした。たしかに高速料金上げれば、渋滞緩和になりますよね。競争的市場が結果として資源の無駄遣いを防ぐという考え方も新鮮でした。平成不況の原因に触れているのも興味深かったです。エコポイント制度にはこういう背景があったのですね。2011/11/25
佐島楓
23
改訂版がそろそろ出てほしいなと思わなくもないけれど、良書です。本当の本当の入門書よりは難しいのでしょうが、わかりやすい。二度目の通読ですが、用語の整理用にノートを取りたいと少し欲が出ました。2012/03/19
俊
21
経済学の基本的な考え方や知識を、分かりやすい具体例を挙げて解説した新書。経済学に触れたことがない人でも全く問題なく、楽しく読める。物事を短絡的に考えたり、理性よりも感情が先に立つことが多い私と似たタイプの方にオススメしたい1冊。 2014/12/12