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筑摩選書
日米「核密約」の全貌

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  • サイズ B6判/ページ数 379p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480015310
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0321

内容説明

深い闇に包まれてきた日米「核密約」―。その存在が指摘されながらも自民党政権は一貫してこれを否定してきた。唯一の被爆国であるにもかかわらず、なぜ日本政府は国民を欺いてまで、米国による核の持ち込みを黙認してきたのか?民主党政権による日米密約調査の引き金を引いたジャーナリストが、日米双方の関係者一〇〇人以上の証言と、膨大な数に上る一次資料を駆使し、その真実に迫る。密約解明の決定版。今なお米国の「核の傘」の下にあるわが国の、将来の安全保障を考える上でも必読の書である。

目次

第1章 なぜ今、「核の傘」、そして「核密約」なのか(「核の傘」をめぐる謎;「核密約」を日米双方の視座からあぶり出す;議論の進め方)
第2章 「核の傘」はいかにして築かれたか(幻の日本核配備構想;沖縄の戦略的役割;在日米軍基地の核戦略上の意義と役割;全面核戦争計画と日本;抑止力としての核艦船寄港;米国にとっての「核密約」;対日封じ込めのための「傘」;本章のまとめ)
第3章 日米密約と「非核」の内実(日本にとっての「核密約」;継承された「核密約」;「核の傘」宣言政策化;「非核政策」の形成;小笠原変換と新たな秘密合意;先例となった「小笠原核密約」;「沖縄核密約」の深層;本章のまとめ)
第4章 「核なき世界」への道標(主要な問いへの「解」;「核の傘」の問題点と「同盟管理政策」としての密約;「第二次核時代」への提言)

著者等紹介

太田昌克[オオタマサカツ]
1968年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、政策研究大学院大学博士課程修了、博士(政策研究)。92年に共同通信社入社、広島支局、大阪社会部、高松支局、外信部、政治部、ワシントン支局を経て2009年から編集委員(論説委員兼務)。2006年度ボーン・上田記念国際記者賞、第一五回平和・共同ジャーナリスト基金賞(2009年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

省事

4
米側史料と、「密約」調査により判明した日本側文書などを活用した歴史研究。多段的な核戦力構築を目指す米国のグローバルな核戦略、そこにおける日本列島の位置づけ、拡大抑止に対する日本の政治指導者たちの認識、「核アレルギー」と実態としての核抑止への安全保障依存のギャップを埋める手段としての密約の乱発、と一見大部だがストーリーは明瞭(繰り返しがややくどい)。日本政府は核運用をめぐる政策協議を正面から求めるべきだ、という主張は率直で良い。一部史料の使い方に疑問が残ったりもしたので別途確認したい。2017/08/30

かじやん0514

0
太田昌克さんの博論。核抑止力が軍事的合理性から見て不安定だという観点が主で、それだと核の傘批判が不十分に感じられた。核の傘から日本がどう抜け出せるのか、いまいち不明。2013/07/07

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