出版社内容情報
見るもの聞くもの、腹の立つことばかり--でもそれを笑いに変えてしまうのが東海林さだお流。「パンツを叱る日が来たら、もうこわいものはない!」と、老いの不自由や不条理をユーモアで包み込み、読者を爆笑と共感の渦に誘います。
郵便局で怒鳴る老人、ピーピー鳴る冷蔵庫に語りかける主婦、つまずかされた石に説教をはじめるオバサン……日常にあふれる“叱る対象”とのやり取りが、滑稽でいてどこか切なく、どこか自分のことのよう。さらに「昭和の匂い」「昭和の音」をめぐる記憶の旅では、万年筆のインクやアセチレンガスの匂い、牛乳ビンの音や氷屋のシャキシャキという音が、読者の五感と懐かしさを刺激します。
相田みつを論や、欠伸・Tシャツ・焙じ茶まで、あらゆる物事を“面白がって”生きる知恵が満載。深刻になりがちな老いの時間を、軽やかに、明るく、そして哲学的に捉える本書は、すべての中高年に効く「笑いと共感のビタミン剤」です。
【目次】