内容説明
ソニー、パナソニックに残された最後の一手。究極の光源と「曲げられるディスプレイ」が巨大市場を生み出す!基本技術から著名企業の最新動向までを詳細に解説。
目次
第1章 有機ELに勝機あり
第2章 エレクトロニクスの主役は無機から有機へ
第3章 有機EL市場を支える技術・メーカー
第4章 韓国・中国・台湾との終わりなき戦い
第5章 城戸淳二の「大胆・処方箋」こうすれば日本は復活する!
第6章 「若い人をどう育てるか」ですべてが決まる!
著者等紹介
城戸淳二[キドジュンジ]
1959年、大阪府東大阪市生まれ。1984年、早稲田大学理工学部応用化学科卒業。1989年、ニューヨークポリテクニック大学大学院博士課程修了(Ph.D.)、同年山形大学工学部助手。2002年、同大学教授。2010年より同大学卓越研究教授。この間、2002年~2006年までNEDO「高効率有機デバイスの開発」プロジェクトの研究総括として60インチ有機ELディスプレイの研究開発に取り組む。高分子学会賞、米国情報ディスプレイ学会フェロー賞など多数の受賞を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Shinchan
9
DRAM生産世界一を誇った日本、また企業生産順位5位までに3~4社入っていた時代があった。技術移転によって台湾・韓国にコスト面で破れ撤退して行ったが、その当時、何故日本企業同士で新会社を設立等、対抗策が取れなかったのか今でも思い出すと悔しくなる。同じことをしてはならない。日本復活を「有機EL」で果たしてもらいたい!!!2013/09/13
Tosha
3
有機ELの世界的権威である城戸教授が有機ELのしくみと自身が考えるビジネスモデルについて分かりやすく解説。一番の問題は技術ではなく、有機ELに賭ける勇気・やる気があるかという経営判断であると。城戸先生の有機ELに対する情熱と自信を感じることができた。2013/04/05
Kentaro
2
ダイジェスト版からの要約 日本の企業がサムスンに負けたのは一言でいえば、投資のタイミングと規模だ。最初はDRAMから始まった。日本企業が新たなDRAMへの投資に躊躇している間に当時のサムスンにとっては賭けに近い投資を繰り返し、1993年に東芝を抜いてシェア世界一になった。バブル崩壊で日本の半導体企業は大規模なリストラを行った。サムスンはリストラされた技術者をヘッドハンティングして最新技術を獲得した。その頃のサムスンの外国人技術者は大半が日本人であったらしい。やはり、人材の流出を防ぐためにも投資が必要だ。2018/05/29
ひぐ
2
有機ELがテーマだけど、人材育成と技術開発の話がメインだと感じた。1位を目指して努力し続ける姿勢は、すべての技術者が心掛けなければいけない姿勢だろう。2013/04/06
くんまー
0
城戸先生の研究者としての情熱に圧倒される本。サムソンとLGの採用方式の違いや日本のディスプレイ業界の衰退の流れをわかりやすく説明されていて、有機ELディスプレイを勉強するのにおすすめの本。有機ELに関わることをしているので、今後の発展を望む。2014/08/18