内容説明
世界の激動期にあって、“行動する作家”としてその激流に身を投じたヘミングウェイ。スペイン内戦の戦地を辿りながら、その足跡を追う。スペイン内戦の体験をもとに書き上げられたヘミングウェイの名作、『誰がために鐘は鳴る』彼はなぜ、そこまで強くスペインに魅かれたのか。
目次
第1部 スペインの光と影の揺らぎ(サグラダ・ファミリア 垂直の自由を求めて;ミロ美術館;タホ川からテージョ川へ ほか)
第2部 『誰がために鐘は鳴る』の世界(ヘミングウェイと内戦;『誰がために鐘は鳴る』の舞台 その史実と虚構;川辺のセキレイ ほか)
第3部 NANA(北米通信)とスペイン内戦(ヘミングウェイと北米通信;ベルチテ 失われた村;丘の上の古都、テルエル ほか)
著者等紹介
今村楯夫[イマムラタテオ]
1943年静岡県生まれ。ニューヨーク州立大学大学院博士課程修了。東京女子大学名誉教授。専門は現代アメリカ文学。日本ヘミングウェイ協会顧問。日本におけるヘミングウェイ研究の第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2022/09/13
古本虫がさまよう
1
著者はヘミングウェイに関心を持ち、彼の足跡を訪ねてこういう本を書いた。バルセロナあたりから始まるヘミングウェイの内戦の跡を辿るエッセイ本。フランコ支持のカトリック勢力をケシカランということで、政府軍(共和国)は尼僧院を狙って空爆したこともあったそうで、その爆破跡の残るところも訪れている。 僕も十年ほど前(もうそんなになるのか‥)、知人に連れられて、スペイン(バルセロナ、ウェスカ、マドリッド等々)を訪れ、オーウェルの足跡・戦跡を訪ねて一週間ほどさまよったものだ。もう「懐かしい思い出」になっている。 2019/06/16