宗教を心理学する―データから見えてくる日本人の宗教性

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宗教を心理学する―データから見えてくる日本人の宗教性

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  • サイズ A5判/ページ数 210p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784414300093
  • NDC分類 161.4
  • Cコード C3011

出版社内容情報

複雑な日本の宗教風土及び信仰表明の仕方を乗り越え、調査研究を足掛かりに日本人の宗教性/スピリチュアリティを心理学的に探究する

まえがき(編著者)



序 章 日本人の宗教性を測る―宗教を心理学するためのガイドライン(松島公望:東京大学)



第1章 東日本大震災の被災地から見る日本人の宗教性―非業の死を遂げた子どもへの慰霊をめぐって (大村哲夫:東北大学)



第2章 それからを生きるための宗教―阪神淡路大震災からのメッセージ(川島大輔:中京大学・浦田 悠:大阪大学)



第3章 日本の中で「信仰」に生きる人々―あなたの知らない世界?(相澤秀生:跡見学園女子大学)



第4章「こころの健やかさ」から見えてくる日本人の宗教性―より良く生きるために宗教は必要か?(中尾将大:大阪大谷大学)



第5章 自然体験の中での宗教心―宗教性の一指標として(西脇 良:南山大学)



第6章 日本文化の中に生きている「神道ナラティヴ」―身近すぎて気づけない存在(酒井克也:出雲大社和貴講社)



第7章 日本人は宗教、スピリチュアリティをどのように見ているのか―イメージから読み解く日本人の宗教性(小林正樹:中央学術研究所)



第8章 「信仰をもっていない」と答える人の信仰の世界(荒川 歩:武蔵野美術大学)



第9章 スピリチュアリティを心理学する―spiritualityに混在する「厄介さ」と「可能性」の探究(タカハシマサミ:ノースイースタン大学)



付 録 J-MARSにおける質問紙調査の概要(松島公望:東京大学)



松島 公望[マツシマ コウボウ]
東京大学大学院総合文化研究科助教

川島 大輔[カワシマ ダイスケ]
中京大学心理学部准教授

西脇 良[ニシワキ リョウ]
南山大学総合政策学部教授

目次

序章 日本人の宗教性を測る―宗教を心理学するためのガイドライン
第1章 東日本大震災の被災地から見る日本人の宗教性―非業の死を遂げた子どもへの慰霊をめぐって
第2章 それからを生きるための宗教―阪神淡路大震災からのメッセージ
第3章 日本の中で「信仰」に生きる人々―あなたの知らない世界?
第4章 「こころの健やかさ」から見えてくる日本人の宗教性―より良く生きるために宗教は必要か?
第5章 自然体験の中での宗教心―宗教性の一指標として
第6章 日本文化の中に生きている「神道ナラティヴ」―身近すぎて気づけない存在
第7章 日本人は宗教、スピリチュアリティをどのように見ているのか―イメージから読み解く日本人の宗教性
第8章 「信仰をもっていない」と答える人の信仰の世界
第9章 スピリチュアリティを心理学する―spiritualityに混在する「厄介さ」と「可能性」の探究
付録 J‐MARSにおける質問紙調査の概要

著者等紹介

松島公望[マツシマコウボウ]
1972年生まれ。2007年東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教。博士(教育学)。専攻は宗教心理学、発達心理学、教育心理学

川島大輔[カワシマダイスケ]
1978年生まれ。2007年京都大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。現在、中京大学心理学部准教授。博士(教育学)。専攻は生涯発達心理学、死生学、自殺予防学

西脇良[ニシワキリョウ]
1963年生まれ。2003年白百合女子大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、南山大学総合政策学部教授。博士(心理学)。専攻は発達心理学、宗教心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぴー

5
特に7章、8章が興味深い。日本人の62%がどの宗教にも属していないと答えていながらも、神仏の存在を信じている割合は65.4%という数値から分かることは、信仰=教義を信じることと一面生のみで理解できないということ、そしてそれこそが「宗教を心理学する」ことだと学び得た。2017/05/20

inaryoXD11

2
「宗教を心理学する」というのは、データをもとに宗教について研究すること、とのことで、アンケート結果をもとにいくつかの視点から日本人の宗教についての議論がなされてます。ただ副題にあるような「日本人の宗教観」がすっきりと腑に落ちる感じで解説されているわけではないので、自分で考える際のデータとして活用するのがいいかと思いました。ナラティブの考え方の取り入れや、本質的なスピリチュアリティと宗教観との関係など、考えさせられることが多かったので、役に立ったはず。ただ読んでみて納得できない論説は聞き流すのがよい。2017/03/28

n-shun1

1
心理学は科学なので測定することから。宗教性を測定するとは?宗教心が惹起するのは生死に関わる体験をするとき。日本文化のベースにある宗教的価値観→日本人らしさ。宗教とは信仰なのか。全てが相対的であるときの不安定さを乗り越える絶対的存在。そこに帰依しておけば,不安定でなくなる。ホメオスタシスみたいなものか。何が正しいか分からないけど,正しいことを実践することが求められる不可解問題。より正しさがある方へ。これが突きつけられる時とは。まるで青年期のアイデンティティの危機のようだ。信仰モラトリアムがあるかも?2024/02/07

マイケル・タクマ・ヤン

0
日本人は宗教や宗教組織を避ける。信仰を持っていないと答える。しかし宗教的なものを受容し志向しており個人的宗教と呼べるものを個々人が持っていると感じており、興味をもって本書を読んだ。  死の受容、亡き者の慰霊やその儀式、健やかな魂の在り方、宗教性を帯びた自然観など、神道的観念が日常生活の言葉や文化習慣に組み込まれており、「特定の信仰は持たない」と言いながら矛盾を感じないまま宗教的行動を行うところがあるのだと理解。  原始的な自然観が宗教に昇華せず未分化のまま生きているのが日本なのだと思った。2021/04/24

マイ

0
ずっと読みたかった論文の本。データは偏りがありすぎて面白くはないけれど、宗教を宗教性として考察するという研究群はとても面白い。 やっぱり宗教家の観点から心理学するのって読んでていて楽しい。異文化交流万歳。宗教家になろうかなー(←)2021/04/25

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