料理の哲学―「五人の神様」から学んだ三ツ星のエスプリ

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784413021685
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

内容説明

フレディ・ジラルデさん、トロワグロ兄弟、ポール・エーベルランさん、ジャン・ドラベーヌさん、アラン・シャペルさん。これが僕の出会った“料理の神様”たちだ。彼らとともにつくった料理は僕の五感に刻みこまれているし、料理に対する彼らの哲学は、僕の血の一滴となって今も体のなかに息づいている。料理人三国は、彼ら五人の神様の計り知れない影響を受けてできあがっているのだ。僕が伝えられるのは、三十数年のさまざまな出会いと経験を経て、今料理について率直に感じていることのすべてだ。僕が料理を語ることは、僕自身を語ることだ。それはある面では五人の神様を語ることになり、また、料理の真髄に触れていくことにもなるだろう。

目次

プロローグ 五人の神様から学んだ料理の真髄
第1章 料理とは自然の恵みを理解すること
第2章 料理人「三国清三」ができるまで
第3章 そして「奇跡の一皿」は生まれる
第4章 すべてに「もてなす心」を込めて
第5章 料理人としての人生哲学
エピローグ 料理の世界に感謝して

著者等紹介

三国清三[ミクニキヨミ]
1954年北海道増毛町生まれ。札幌グランドホテル、帝国ホテルで修業後、駐スイス日本大使館料理長。大使館勤務のかたわら、フレディ・ジラルデ氏に師事する。その後も、トロワグロ、オーベルジュ・ドゥ・リィル、ロアジス、アラン・シャペル等の三ツ星レストランにて修業を重ね、1983年帰国。ビストロ・サカナザのシェフを経て、1985年東京・四谷に「オテル・ドゥ・ミクニ」をオープンする。世界各地でミクニフェスティバルを開催するなど、国際的に活躍。2000年には九州・沖縄サミット福岡蔵相会合の総料理長を務める。2003年フランス共和国農事功労章シュヴァリエを受勲。同年フランスチーズ鑑評騎士の会日本支部・シュヴァリエ会員に選ばれる。アズ・カフェ、マダムミクニ、レストランミクニマルノウチなど経営店舗多数。近年は、味覚教育を目的とした「キッズ・シェフ」や、日本におけるスローフードの普及にも力を注いでいる
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

62
最近「ミクニ サッポロ」に行ってきたので興味を魅かれ手に取った。読み始めてから行く前に読めばよかったと後悔した。料理に対する思い。それは自分自身のみならずスタッフも同じ思いでお客様を迎えるよう心がけている。食材に関しては、農業に携わる者として生産者と料理人が同じ土俵で「おいしさ」を求めていると感じた。同じ野菜でも生産方法や生産者のこだわりによって味だって変化する。こんなに追及する料理人に自分の生産するアスパラやクッキングトマトを食べてほしくなった。また訪れる機会があればしっかりと料理を味わいたいと思う。2013/02/09

さっちも

14
フランスで5人の三つ星シェフに師事し薫陶を受けた著者の食物や生産者への愛。飲食業とはの考え方に大いに共感できた。とくに養殖と天然の考え方、精製塩と天然塩の使い分けなどの卓見が日頃の疑問に終止符をうてた。祇園のミクニに近々ランチしに行きたい2020/08/02

Megumi Ichikawa

8
ずっと積読本を読み終わる。ドラマ「天皇の料理番」にも繋がるところあり。P58料理の「料」というのは、材料、食材のことだ。「理」というのは、理解すること。つまり、料理というのは、自然の恵みを 理解することなのだ。 P200フランス人に「食とは何か」と尋ねると「プレジール(喜び)」という率直な答えが返ってくる。食べることというのは、人生の喜び以外の何物でもない。ほかには、◯笑顔での接客◯生花をあちこちに飾ることが、参考になった。2015/07/14

さゆう

2
以前YouTubeで三國シェフの動画を見た時、ニコニコ、美味しそうでしょ〜、と楽しそうに調理する姿が印象的だった。しかし、その人柄と人生、めちゃくちゃ熱かった。北海道から東京、そしてフランスへ飛び出した思い切りの良さ。五人の神様のもとで働き、日本でその技術やレシピを再現したがどうもうまくいかない。それもそのはず、材料もお客さんもフランスとは違う、ここは日本なのだ。お客様の満足を第一にすることの重要性、そして三國流とは何か確立する過程。幼少期の半農半漁の経験、陸と海、採れたての風景を抱いた一皿を作り続ける。2024/02/10

2
「僕はこんなものを食べてきた」よりもう少し料理人の視点から突っ込んだ内容になっている。5人の天才シェフと比べて自分には才能が無いと言い切るが文章の端々から積み上げてきたものへの自負が伺える。影響力がある人だからこそのスローフードに関する取り組みは素晴らしい。一度食べに行きたい。2012/09/10

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