内容説明
「武蔵」は、新編制された第五艦隊の旗艦となり、連合艦隊司令長官の山本大将が座乗した。山本大将は、「武蔵」に“遊撃戦艦”の名を与えていた。遊撃―すなわち“ゲリラ”の意味である。東に西に、自在に動きまわり、敵を撹乱するのが遊撃戦艦の役目である。実際、南雲中将ひきいる戦艦「大和」と、山本大将が乗る戦艦「武蔵」が、バシー海峡とグアム島近海に現れたことにより、アメリカ海軍は、大混乱をきたしていた。離れた場所に、同型の戦艦がいれば、これが別々の二隻の戦艦であることは、容易に想像がつく。山本大将の狙いは、世界の耳目を「大和」と「武蔵」に引きつけることにあった。そして、その狙いは、いま確実に成功をおさめていた。
著者等紹介
菅谷充[スガヤミツル]
1950年、静岡県生まれ。小学生のとき松本零士氏の戦記漫画に憧れ、航空戦記漫画を描き始める。高校時代から石ノ森章太郎氏に師事し、’72年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)で漫画家デビュー。’83年『ゲームセンターあらし』で第28回小学館漫画賞受賞。’94年、近未来航空戦記『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。以後、架空戦記と自動車レース小説を多数執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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