出版社内容情報
愛した彼女が死んだ? なぜ、突然に……。今世紀最高のどんでん返し恋愛ミステリー、本屋大賞初ノミネート作品、待望の文庫化!
内容説明
広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の碓氷は、脳腫瘍を患う女性ユカリと出会う。外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を通わせていく―。実習を終え広島に帰った碓氷に、ユカリの死の知らせが届く。彼女は死んだのか?ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜を彷徨う。驚愕し、感動する、恋愛ミステリー!第8回広島本大賞、第4回沖縄書店大賞、第1回一気読み大賞、3冠!
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978年、沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー(19年『レゾンデートル』として文庫化)。「天久鷹央」シリーズが人気を博し、15年『仮面病棟』が啓文堂文庫大賞を受賞、ベストセラーに。『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』『ムゲンのi(上・下)』で、18年、19年、20年本屋大賞連続ノミネート。著書多数。今もっとも多くの読者に支持される、最注目のミステリー作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SJW
134
広島から葉山の富裕層向け病院に研修医として実習に来た碓氷は、脳腫瘍を患い余命僅かの女性ユカリと出会う。恐怖で外出できないユカリと、家族を捨てた父への恨みに縛られる碓氷。徐々に恋愛感情が芽生えるが、広島に戻った碓氷にユカリの死亡の知らせが届く。担当医と患者の恋愛には疑問があるが、徐々に二人の気持ちが変わっていく様子がいじらしく、後半のミステリーの展開についつい引き込まれてしまった。2021/05/21
ま~くん
91
医療ミステリーと思い込んで読み始めたが、個人的には恋愛小説の読後感しか残らなかった。初めから「やり過ぎだろ」と思えるほどの違和感満載。人の名前が○○○となっている段階でおかしいと勘繰りながらも最後迄一気読み。難癖をつけているようで実は物語にどっぷり浸かっている自分がいました。敢えて言えば、主人公が悪人をぶっ倒すシーンが余りにも呆気なく、何かもう一捻りが欲しかったかなという位。登場人物で一番格好良かったのは冴子さん。彼女がいなければこの一件は解決には至らなかったに違いない。重たくもなく、軽くもなく。お勧め。2023/04/20
やな
87
ハラハラドキドキさせられたが、最後はスッキリ。爽快な読後感(^_^)2021/03/12
ぴよこ
78
もう、一気読みしちゃった! もー医師でこんな面白い本かけるなんて、すごすぎる。 自分の脳が崩れそうだった。全く先が読めなかった。 おもしろかった!2021/01/14
しゅう
76
面白かったです。病気、恋愛、家族の問題、医師の成長、ミステリー。詰め込まれてるな!という感じでした。映画を観ているようでした。知念先生の作品は、「今、生きている」という事を実感して考えさせられます。誰しも明日生きてる保証は無い、本当にそう思います。一日一日、後悔の無いように自分らしく生きるのは難しいけれど。 ゲスト2匹は、ニヤってしてしまいます。一気にハートフル。2020/10/22