出版社内容情報
“百合”って、なんだろう。
新時代のトップランナーが贈る、全編新作アンソロジー
彼女と私、至極の関係性。“観測者"は、あなた。
珠玉の7編とそれを彩る7つのイラスト。
究極のコラボレーションが実現!
相沢沙呼「微笑の対価」/扉絵 清原紘
青崎有吾「恋澤姉妹」/扉絵 伊藤階
乾くるみ「九百十七円は高すぎる」/扉絵 郷本
織守きょうや「椿と悠」/扉絵 原百合子
斜線堂有紀「百合である値打ちもない」/扉絵 たいぼく
武田綾乃「馬鹿者の恋」/扉絵 けーしん
円居挽「上手くなるまで待って」/扉絵 toi8
カバーイラスト/100年
内容説明
彼女と私、至極の関係性。“観測者”は、あなた。珠玉の7編とそれを彩る7つのイラスト。究極のコラボレーションが実現!新時代のトップランナーが贈る、全編新作アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
麦ちゃんの下僕
193
さすがにこの豪華な面々ですからね…実にバラエティ豊かな“百合”を楽しめました!織守さんは構成が巧いですね…何とも微笑ましい作品でした♪︎ 青崎さんは「アンファル」シリーズをどぎつくした感じ!?…そういえば「アンファル」も“百合”要素ありましたね(笑) 武田さんは一番“恋愛小説”らしさを味わえました。円居さんは“百合”というより“作家論”として興味津々。乾さんは917円という設定が絶妙すぎます(笑) そして“双璧”なのが斜線堂さん&相沢さん!一体どちらに転ぶのか…最後までハラハラドキドキさせられました!2022/04/13
美紀ちゃん
145
短編集。織守きょうやさんと相沢沙呼さんの話が良かった。それは友情や憧れでは?と思った。というか百合って、女性同士の恋愛なのはわかるが、愛ってなんだろうと考えさせられる。恋愛といっても、恋に恋するみたいなふわっとした感じの可愛い女の子の気持ちみたいな内容。愛のために人を殺せるか?正当防衛だとしても人を殺すというのは愛とはまた別の問題であるような気もする。というか短編集であるから当然、作品が短くその範囲で深い愛について書くのは難しいのかもと思った。エロシーンはマイルドなのでセーフ。 中学校図書館◯だと思う。2022/09/23
寂しがり屋の狼さん
131
七人の作家による短編アンソロジー📚【青崎有吾】さんは『ノッキンオン・ロックドア』以来かな?(◕ᴗ◕✿)2022/09/05
ひさか
109
2022年3月実業之日本社刊。7編の豪華書き下ろし。各作品毎の扉絵イラストレーターさん起用も豪華。更に表紙絵のイラストに100年さん起用もインパクトあります。いずれも、彼女たちの世界を描写する手腕に脱帽。椿と悠、恋澤姉妹の緻密な世界観が好みです。2022/08/25
雪紫
106
百合を問う。7人中6人がミステリ作家な百合アンソロジー(円居さん、武田さん未読。ユーフォのアニメは見た)。王道もあれば、捻れも謎もアリ。大半がミステリ作家なだけに、謎が解けるに従って、秘めた感情が浮かび上がり、突き落とされる瞬間がたまらない。「あー」な悲鳴を挙げたくなる武田さんや彼らしいひねくれ具合を見せる乾さんも捨てがたいが、ラストに全力投球、巨大感情が突き刺さる青崎さんの「恋澤姉妹」と感情の揺れ具合と振り回し具合が尊い斜線堂さんの「百合である値打ちもない」、同理由で相沢さんの「微笑の対価」を推します。2022/03/19