下町の迷宮、昭和の幻

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408534947
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

遠いあの頃が呼ぶ、そこにはほら…。田端の銭湯、神田の棋士、浅草の漫談師、谷中の紙芝居、錦糸町のチンドン屋など、東京・下町を舞台に郷愁と恐怖が横溢する昭和レトロホラー。

著者等紹介

倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年、三重県出身。早稲田大学第一文学部卒。87年、短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社勤務などを経て、98年6月から専業作家に。ホラー、ミステリー、幻想小説など多彩な作品を精力的に発表。翻訳・俳句・エッセイなども手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バニラ風味

13
登場する人は、あがいていたり、あきらめていたりする人。そこに追い打ちをかけるような出来事が起きても、受け入れるというか、まるで同化するかのように不幸に染まっていく感じです。舞台は、うらぶれた場所だったり、もう忘れ去られたような昭和を感じられるような場所。もう取り返しがつかない、徐々に朽ちていくようなストーリーは、あとからじわじわと怖くなりました。2016/08/30

子音はC 母音はA

5
子、田端、浅草、谷中、日暮里、京島、錦糸町等の昭和の香りが漂う下町を舞台に繰り広げられる怪奇短編集。廃れゆく変わりゆく風景と共に人間の眼にはのっぴきならない幻視が宿る。その土地で培ってきた郷愁は時として人を死の迷宮に誘う。なかなかの出来映え。2014/10/26

しゃお

2
人生下り坂、な人たちが怪異に逢って逃れたり飲み込まれたりする話。全体に漂う倦怠と諦観が、逆に怖さを削いでしまっているような気がした。雰囲気は好きなんだけども。2013/06/20

warimachi

1
枯れに枯れて心地よい。造本も含めて美しい一冊。書名だけはストレートにすぎるか。2014/02/03

ねんこさん

1
少しずつ現実が侵食されてゆく際の酩酊感に似た感触は秀逸だけど、テーマを絞ったせいでややパタナイズされてしまった感がある。怪奇現象よりも転落や孤独と言った要素のほうがじんわりと怖かった。2010/01/15

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