内容説明
愛する人を救いたいと思うのは、自分勝手な欲望ですか？恋をなくしたひとたちへ…四つの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
16
恋する気持ちを失いそうになりながら、どこかでもう一人の自分がそんな自分を冷静に見ている･･･って言うのかな？？？そんな風に受け取れた。だからってもう恋しないんじゃない・・・人を信じる心が揺らぎそうになっただけ・・・というか。タイトルと作品の違和感はそう感じなかった。鷺沢ワールドの魅力かな？？？2010/06/28
Haru
14
masaさん借り本。恋はやっかいだ。何がいけないって、恋に関する全ての感情・行動は自己満足から発生するからだ。だから冷静で思考能力のある第２の自分が「もう止めようよ」と言っても聞く耳は持たない。だって彼といる私は「完成」しているんだもの。その「完成している私」がどんなに歪な形をしているのか。気づいた時にやっと「恋」を失うことが出来る。一方通行で幻想だらけの「恋」から一歩進んで、ちゃんと二人で向き合って、出来るだけ綺麗な丸を作ろう。それがきっと「愛」になるはず。この本には１０年くらい前に出会いたかったな。2013/01/20
星落秋風五丈原
10
誰もが経験した事のある（と断言するとまずいかな？）「失恋」をテーマに した著者の最新短編集。傷ついた時に読むといいかもしれません。 帯「愛するひとを救いたいと思うのは自分勝手な欲望ですか？」 うーん、どうなんでしょう。しょせんエゴと言われてもしかたがない気がしますが。2000/10/25
みゃーこ
9
「笛がな...笛の音が聞こえて来よるねん。そのうえ太鼓の音まで聞こえて来よってな...俺周りでそんな音が聞こえて来よったら頼まれもせんのに勝手に踊り出してしまうねん。踊るんはな、しんどいで...」（欲望より）。どんなに不合理な恋でも、まるで犬のように笛が鳴れば反射的にしっぽを振ってかけて出していく衝動。その報酬がどんなに惨めなしろものでも。恋愛って不合理で不可解な感情。ひょっとして期待と絶望を勝手に揺れ動く一人称の自己満足、マスターベーションなのかもしれない。2012/07/29
スノーシェルター
4
うーん...。大人の恋愛？わかるような、わからないような。2011/05/05
