出版社内容情報
人気ドラマの原作、漫画「監察医朝顔」の監修を務める現役法医学者が語る「死」の真実。そこから見えてくる人間の「生」とは。
目次
序章 ようこそ法医学教室へ
第1章 検死・解剖でわかった真実
第2章 世間を震撼させた重大事件
第3章 悲嘆のケア ご遺族と向き合う
第4章 身近に潜む命の危険
第5章 大規模災害における法医学
第6章 感染症と向き合う法医学
第7章 3つの役割を果たすエンバーミング
第8章 子ども虐待と臨床法医学
著者等紹介
佐藤喜宣[サトウヨシノブ]
1949年、東京都生まれ。杏林大学医学部名誉教授。日本歯科大学、広島大学医学部客員教授。日本大学医学部、同大学院卒業後、イタリア政府留学生として、ローマ大学法医学研究所に留学。帰国後、琉球大学医学部法医学教室助教授を経て、東京都監察医務院医長監察医、杏林大学医学部法医学教室主任教授となり、阪神・淡路大震災、東日本大震災での検死等、1万体以上の検案、5千体以上の法医解剖を担当。子ども虐待、ドメスティックバイオレンスの防止にも積極的に取り組み、東京都と千葉県の児童相談所セカンドオピニオンも務めている。警察大学校の法医専科(検視官講習)の講師も25年間に渡って担当し、定年後は警視庁科学捜査班や特命捜査班に協力している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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skr-shower
2
Audible.ドラマの監修もしている大先生、受容事件を担当しているのはご自身や仲間の方がずらり。”死臭が発生するのは共食いを防ぎ土に還るため”と言うのは、そうかもしれません。虐待もMRIなどでわかるようになったら、不幸な結末を迎えずに済むようになるかも。2024/03/16
はぶちえ
2
法医学の基礎〜事件簿、将来の展望について書かれた本。とくに、エンバーミングはあまり知らない領域だったが、死者や遺族と対話する法医学者にとっては重要な存在だと感じた。また、ダメージを受けた被害者へのケアが不十分な現状では、臨床法医学の充実が大事になってきそうだ。 難しくなく、一気に読めるのでおすすめ。2020/12/11
Chibikonen
1
Audibleで一周。法医学の現場を覗き見。凍死体として発見されたご遺体が実は仮死状態で、処置を受けたら息を吹き返したことがあったケースは、聴いていて驚きだった。また、ご遺体に付着しているウジ虫の大きさで、大まかな死後経過時間が予測できるらしい。めちゃくちゃ生々しい話だなぁ。すごい。2024/04/19
アドマイヤ
1
石原さとみ演じる『アンナチュラル』を読んで、司法解剖について気になり、この本を読みました。 元・法医解剖の佐藤喜宣さんが司法解剖を通じて結核や脳梗塞などの病気にかかっていることに毎回命懸けなんだなと思い、司法解剖ドラマって自分のリスクとメンタルを削ってまで解剖していてすごい上にこういう組織ほど世のスポットライトが当たって欲しいと思いました。
TM
1
法医学者として経験してきた様々な事例を,分かりやすく紹介してくれている。法医学の入門,というか,それ以前という感じで,法医学そのものに興味を持ってほしいという感じの本。意外にも多くの著名事件で活躍していらっしゃってびっくりしました。雑学的な面白さはあると思いますが,本格的な入門知識を期待していた人には期待外れかもしれません。2020/11/16