内容説明
男女の真の愛は、日々の生活の苦しみや悲しみのなかではぐくまれるものだ―これは著者の一貫した思想です。
目次
愛の期待について
男性のドン・ファン的心理について
恋することと愛すること
恋のかけひきについて
初恋二つの危険―初恋はなぜ破れ易いか?
初恋について(根のない淋しさ;恋人を待っている心)
シラノの恋・オセロの嫉妬〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
abebe
1
ちょっと時代が違って考え方が変わっているのだと思うな2019/10/13
Ayaka Yamamoto
1
恋愛のみならず、友情・家族愛・師弟愛などにも通ずること。肩書き・収入・容姿などの、いわゆるスペックとは完全に切り離された、無条件の承認。相手がどこでどんな格好でどうしていようが、「また会いたい大事な人」やと思える。どんな人に対してこういう気持ちが芽生えるか、理屈じゃタイプ分けできん。ゆえに「相性」というふんわりしたものを持ち出し、納得したことにしておこう。「美しいもの、魅力あるものに心惹かれることが愛なんじゃない。それが魅力を失い、色あせても、大事にすることが愛である」 ニートにも成り切れない、煮え切らな2016/03/25
april
0
遠藤周作の語り口が優しくて、美しい。若い頃は、この本の価値がわからなかったけれど、今ふと読み返してみたら、なんと若者達への愛情に溢れているのかと感じた。これから、恋をするであろう若者達と、今恋をしている若者達に読んでほしい。
Sumiyuki
0
愛は、二人の決意と努力と忍耐のたまもの。静かなもの。激しいのは、愛ではなく、情熱。2011/08/23