内容説明
卑弥呼の居館発見か―二〇〇九年、奈良県桜井市の纒向遺跡における大型建物跡の出土は、新聞・テレビを騒がせる一大発見となった。一方で吉野ヶ里遺跡を抱え、邪馬台国候補地として不動の地位を誇る九州地域についても、ますます研究は深まりをみせている。邪馬台国はどこだ?謎を解くカギとなる『魏志』倭人伝の全文・読み下し・現代語訳・注釈・解説を収録。研究の最前線に立つ著者による、畿内説・九州説の徹底検証に加え、全国の比定地を紹介、さらには邪馬台国と卑弥呼の実像など、日本史上最大の謎に迫る決定版。
目次
第1章 『魏志』倭人伝全文を読む―原文/読み下し文/現代語訳/注釈・解説
第2章 邪馬台国はどこにあったのか(日本全国の主な比定地マップ;畿内大和説;九州地方説)
第3章 邪馬台国とはどんな国だったのか(世界の中の邪馬台国;徹底検証邪馬台国;卑弥呼とは何者か?)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
6
これはわかりやすい。魏志倭人伝の原文も載っているし。2019/11/12
旅本 泉
5
邪馬台国の原文解説と、「邪馬台国はどこにあったのか」に関する各説の説明、邪馬台国の風景について纏めてあり、分かりやすい。 しかし、序章の邪馬台国の説明が、口語で書かれており、読みづらい。思わずすっ飛ばしてしまった。 個人的には畿内説と九州説以外にも、出雲や東北まで説が広がっていることに驚いた!2017/12/12
bluemint
4
九州説、近畿説両方とも都合の悪いデータを書いていないというのが、この本の両論を読んでよく分かる。当時、大陸や半島に近い北九州に政治の中心があったので、邪馬台国はこのあたりだとおもう。決定的な考古学的な証拠はいずれ発見されると思う。松本清張が生きていた頃は、学説の発表でも緊張感があったそうだ。今は言いっぱなしだもんね。2017/07/13
あろあ
2
わかりやすい本だと思うんですけど、それでも読み解くのに時間かかりました。もはや文献では邪馬台国の謎は解けないから考古学者の発見にかかってる!っていうならなんで魏志倭人伝読ませんのよと思わなくもないが、勉強になりました!邪馬台国はあの町かもしれないし、この町かもしれない、謎のままの方が良い気もします。2021/03/28
Jimmy
2
邪馬台国は畿内か北九州か、はたまた他の地か?の諸説は今まで目にした事がありそうな説のまさに単なるまとめ、という感じでしたが、森浩一さんの前説と一番ラストの卑弥呼はどんな人物だったのか、はなかなか面白く読めました。2015/08/26