内容説明
ドイツでは、これが常識。「尖閣は中国のもの、悪いのは、日本」。なぜ中国にはべったりで、日本には辛辣なのか?日本人の知らない驚くべき現実!
目次
序章 ドイツメディアの種類と傾向
1章 原発事故を、ドイツはどう報じたか
2章 尖閣と慰安婦を、ドイツはどう報じたか
3章 安倍政権の政策を、ドイツはどう報じたか
4章 中国・北朝鮮を、ドイツはどう報じたか
終章 雅子さま報道をめぐって
著者等紹介
川口マーン惠美[カワグチマーン・エミ]
作家。拓殖大学日本文化研究所客員教授。1956年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業、シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。現在シュトゥットガルト在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
31
福島原発の事故の際、危機感を煽ったのがZDF(20頁)。ドイツでは本はまだ売れている。読む層が確固として存在する(29頁)。私は専ら図書館ばかりで恐縮です。ドイツ原発17基のうち9基は稼働しているが、2023年には止めようと言っている(50頁)。それは立派だと思う。だが、著者はドイツの報道姿勢を批判する。住んでみないとそれもわからないことなのだろう。著者はドイツの脱原発には賛成だ、という(53頁)。ならば、日本の方も脱原発を支持してほしい。 2015/01/01
mazda
23
福島の事故後、反原発、再生可能エネルギーに傾倒するのは構わないのですが、一部報道で、福島から放射性物質がドイツまで飛んでくると煽った記事があったらしく、さらにそれを信じるドイツ人もたくさんいたそうです。尖閣は中国のもの!❓電子レンジの電磁波の影響が怖くて使わない!❓日本人が世界の魚を食べ尽くす!❓本当にこの国は大丈夫なんでしょうか‥。ドイツ人は中国人についで南京事件のことが好きだそうです。日本人のことは、よほど嫌いみたいですね‥。2018/04/10
ま
20
若干のヒステリックさを感じる文体であったが、どんなに公正を謳うメディアも利害関係やバイアスからは逃れられないということはよくわかった。情報源は複数必要ですね。あと皇室への優しい眼差しには同意。2022/01/19
ネコ虎
11
現代ドイツの実相がよくわかる好著。ドイツとは理想主義と傲慢さが一緒になった小狡い民と言えようか。日本の民主党というか昔の社会党が国を作っているみたいな。日本と同じ第二次大戦敗戦国だが、その歴史を歪んだ形で精神の奥に押し込め、自らを欺瞞している左翼中心の国ということか。原発事故や慰安婦問題、安倍政権等日本に異常な対応をするのは、日本を貶めることで心の平安を求めたいから。今ドイツはEUで甘い汁を吸った後のしっぺ返しを受けている。まさに見もの。著者は日本メディアが触れたくないところを分かりやすく説いてくれる。2017/02/13
しろくまZ
6
要するに、日本人はドイツやドイツ・メディアに対しておかしな幻想を持つべきでは無いということ。本著作は2013年に出版されているが、これ以後のドイツ及びEUにおいては、ギリシャ危機は根本的に解決されていないし、シリアから大量の難民は押し寄せてくるし、貿易相手国の中国経済は明らかに凋落傾向。更にはドイツの名門企業VWによる世界的、組織的なデータ不正事件が露見するという体たらく。御愁傷さま、とでも言うしかない。2015/10/17