内容説明
地獄を覗かされ、日本を捨てた国際犯罪者・仙田。外国人犯罪を撲滅するため、限界を超えようとするエリート警官・香田。どん底からすべてを手に入れようとする不法滞在の中国人女性・明蘭。自ら退路を断ち突き進む男女の思惑と野望が一気に発火点に到達した時、孤高の刑事・鮫島が選ばざるを得ない「究極の決断」とは?理想と現実、信念と絶望、個人と社会、正義の意味、そしてこの国のありようが、骨太かつスピーディな物語に溶解していく。ターニングポイントとなるシリーズ最大の問題傑作、光文社初のハードカバーで登場。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋市生まれ。79年に「感傷の街角」で第一回小説推理新人賞を受賞してデビュー。91年『新宿鮫』で第一二回吉川英治文学新人賞と第四四回日本推理作家協会賞長篇部門を受賞。94年『無間人形』で第一一〇回直木賞受賞。他にも数多くの著作があり2004年には『パンドラ・アイランド』で第一七回柴田錬三郎賞を受賞している。現代日本を代表するエンターテインメント作家。公式HP「大極宮」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
64
物語にちょくちょく登場していた仙田。対決する間ながらも2人にしか分からない絆のようなものを感じる。これからも暗躍して欲しかったのだけど。。藪は助かって良かった。これ以上鮫島の味方が居なくなったら困るからねぇ。香田は彼なりの信念があったのだろうけど、やっぱりやりすぎよね。2025/04/16
えみ
63
仲間とも友情とも違う感情で互いを理解し合っていた…。それは例え生殺与奪を握っていたとしても、最終的にそれに頼らなかった2種類の“けじめ”からも汲み取ることが出来る。悪のけじめと善のけじめ。鮫島の警察人生、そして人生そのものに大きく影響を与えた2人が去った。鮫島を新宿鮫として残していってくれたという点においては感謝すらできる。また一つ傷を作り、敵を作り、鮫島は己の警察魂を貫いていく!こんな警察が日本に居てくれることを願うばかり。シリーズものの醍醐味、登場人物に愛着が湧くという強みを最大限生かした一冊だった。2022/06/23
aki☆
58
今作は色々衝撃だった。シリーズ中でも記憶に残る作品になると思う。とうとう宿敵仙田の正体が判明し、追い詰め追いつめられる展開に。そしてもう一人の天敵香田にも変化があり全面対決へと進んでいく。ヤクザは必要悪?犯罪の取り締まりに優先順位はあるのか。鮫島、仙田、香田の三つ巴にヤクザと中国人美女が複雑に絡まり、各々の信念のまま仕事も命も掛けた男達の戦いにのめり込んだ。優秀な頭脳のぶつかり合いだけに結末は残念でならない。一番厄介なのは人の感情ということかな。それでも他に道は無かったのかと思わずにはいられない。2021/09/20
タナー
27
大好きなシリーズのひとつだ。この作品からリリースと同時に手に入れ、読んでいる。2年ほど前から、2作めの"毒猿"からシリーズの再読を始めたが、この作品が一番お気に入りかもしれないと改めて実感した。鮫島と同じくキャリアで同期でもある香田がバチバチぶつかり合う場面はたまらない。だいぶ昔の話になるが、NHKでこのシリーズをドラマ化していたときのこと。鮫島を舘ひろし、香田を永島敏行が演じていて、コレはサイコーの配役だななどと思いながら観ていたのを思い出す。現段階では12作まで出ているこのシリーズ、まだまだ.... 2024/11/04
Nobu A
11
大沢在昌の新宿鮫シリーズ2冊目図書館本を読了。前回は「無間人形 新宿鮫Ⅳ」と順番通りでなく、前後するがが、どちらも安定感のある面白さ。今回は主人公の鮫島と元公安で中南米に渡り、麻薬カルテルに関わる活動家と転じ、近年、外国人の故買市場を開発、運営する仙田。鑑識役として活躍する一時は大学進学の為の資金を日本で稼ごうとした中国人。市場を乗っ取り、薬物も扱おうとする暴力団。止まらない外国人犯罪を制御しようと暴力団と密約を結ぼうとする警視官、香田。三つ巴、いや四つ巴の予測不可能な展開を余すところなく見せてくれる。2016/05/22




