内容説明
売れない作家の佐古珠美はかつて、女流ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。珠美は恋人の俳優・芝崎夕貴斗をふじ子に奪われ、彼女のもとを去った。夕貴斗はその後ふじ子とも別れ、いまは音信不通である。ある日、珠美のもとをフリーライターの男が訪ねてきた。夕貴斗のことを訊きたいという。なぜ今さら?過去が追いかけてくる。手に入れたはずの平穏な生活が崩れ始める―。女たちの悲劇を描く長編サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
69
人気女流作家「豪徳寺ふじ子」とその秘書でまだ、無名の作家「佐古珠美」。これは愛憎劇でもあり、共依存の物語でもあるかと。嫁姑の戦いと女の悲しい体の悩み。でも、藤子には共感できません。珠美にもね。2015/06/09
Junna.S
16
女性作家だけに、女性の心理描写や女性を取り巻く環境を描く術は巧みで、同性として共感させられる部分も多かった。物語が時系列通りに進まないので、読みながら頭を整理する必要はあるが、物語そのものの吸引力は強く最後までページを捲る手が止まらなかった。この本の感想を言葉で表すのは難しいが、敢えて一言で表現するなら「魔性の女に振り回された悲劇の女は最強の魔性の女だった」というところか。途中のストーリー展開から予想される結末とは大きく異なるところが、柴田ワールドたる所以か。あのラストからは考えられない不思議な読後感だ。2013/03/23
cassyu
13
妙子さんの恐怖に共感。なんだかまともな登場人物が彼女だけなような(笑)編集者って自意識暴走キャラを客観的に押さえ込める職業な気もしますから、天職をチョイスできたのでしょうね・・2014/09/27
あきちゃん
10
藤子の結婚生活あたりから、面白くてぐんぐん読めましたが、最後はちょっとわからなかった。???結局、何だったのか。もう一回読めばわかるのかもしれないけど、気力が無い。何となく釈然としない話でした。2018/06/08
星落秋風五丈原
9
精算したはずの過去が、追いかけてくる。平穏な生活が壊れてゆく。 「小説宝石」連載の長編サスペンス、待望の単行本化! 「自分がつむいでいると信じていた物語だったのに。気がついてみれば、あたしはただの、素材なのだ」……。女流作家・豪徳寺ふじ子、緊急入院。一時期、秘書をしていた珠美は病院を訪れる。入院理由は流産。51歳となってもふじ子の男関係は奔放だ。かつては一世を風靡した彼女も、今では全盛期を過ぎた中年作家のひとりに過ぎないが、傲慢なまでに強気な女王様ぶりは相変わらず。2006/09/26




