出版社内容情報
鯨統一郎[クジラ トウイチロウ]
著・文・その他
内容説明
マスター、工藤、山内のヤクドシトリオと、酔えば酔うほど推理の冴える桜川東子さんに、アルバイト店員(でも店での立場はマスターより上)のいるかちゃん。最近顔を出すようになった警視庁捜査一課の刑事に、「推理的中率一〇〇%」を自称するイケメン映写技師も加わって、今夜も酩酊推理は過熱中!しかし、変化の兆しが…。
著者等紹介
鯨統一郎[クジラトウイチロウ]
1998年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
66
鯨さんのいつもの桜川東子の推理のシリーズ。本書がもう7弾になっているようで、このシリーズの魅力はバーのカウンターでどうでも良い話をだらだらと繰り広げる事。今回も映画の話題が面白く、「ゴジラ」のシリーズを前作挙げて、その細かな所をいろいろ議論したり。「007」「男はつらいよ」の話題も興味深かった。雑談の中に雑学の薀蓄が混じっていて、それが結構面白い。3つの短編が入っているが、正直、作中語られる推理の話にはあまりそそられない。宮崎駿監督作で「風の谷のナウシカ」はジブリの作品ではない事を初めて知った。2018/09/03
雅
65
相変わらずの知識量。今回のテーマである映画に関するウンチクが楽しい。謎解きはあんまりキレが無かったかな?ヤクドシトリオの突然の終了にビックリ!これからどうなるんだろう?2020/06/27
PAO
19
「桜川東子さんが口を挟んできた。東子さんは寡黙なのだけど、こと殺人事件になると俄然、興味を示す不思議な人だ」…シリーズ物とは知らずいきなりこの本から読んでしまいましたが特に違和感はありませんでした。トリックやネタという観点ではミステリ的な要素自体はかなりあっさりとした感じで全体として映画ネタが三分の二、ミステリ部分が三分の一という構成ですがバーの常連たちの軽い会話を中心として進む物語はそれはそれで楽しめました。「坂東いるか」さんの名前にはウケてしまいました。機会がありましたら前作も読んでみることにします。2018/11/21
LUNE MER
18
短編3本立て。「昔は短編の収録数、もっと多くなかった?」とか「第3話の展開、ショックというか鯨統一郎らしくあっさりし過ぎだけど、彼を退場させちゃうのかー」といった意見については次作で種明かしあり。というか、うっかり本作を飛ばしてシリーズの後続を先に読んでしまいネタバレ状態になってしまったっちゃう…………。2020/09/13
sora
17
やくどしトリオのなんとも、懐かしいネタ満載でした。なんだか、古臭いなと思いながらも、妙になじんでしまう、読みたくなる一冊です。2018/08/05