内容説明
「愛知方式」と呼ばれる特別養子縁組の方法がある。愛知県の児童相談所では、産みの親が育てることができない赤ちゃんを、特別養子縁組を前提とした里親委託によって、生まれてすぐから家庭の中で育てる取り組みを30年来続けてきた。「虐待死の中で最も多い、0歳0カ月0日の虐待死」「恒久的な家族の愛情を知らずに施設で育つ子どもたち」「里親や里子を苦しめ続ける反応性愛着障害という病」…。これらすべてをなくすために、公務員でありながら圧力に負けずに新生児の特別養子縁組を断行し続けた矢満田氏、そしてその方式を愛知県に定着させる役割を果たした萬屋氏の半生と取り組みを、二人の熱意の背景にも迫りながら紹介する。
目次
プロローグ 涙から笑顔へ―赤ちゃん縁組のある風景
第1章 「特別養子縁組」とは何か?
第2章 なぜ私は「赤ちゃん縁組」を始めたのか
第3章 反応性愛着障害―子どもが必死に訴える姿
第4章 「愛知方式」とは―子どものための縁組
第5章 「赤ちゃん縁組」との出会い
第6章 「赤ちゃん縁組」を広げるために
著者等紹介
矢満田篤二[ヤマンタトクジ]
1934年中国東北部(元満州)満州里市生まれ。敗戦1年後、長野県に引き揚げ帰国。’54年、愛知県庁に行政職として就職し、名城大学法学部卒業。’90年、社会福祉士登録。’94年、児童相談所の児童福祉司で定年退職後、日本福祉大学等の非常勤講師。ライフワークは「赤ちゃん縁組」の推進による嬰児殺し防止活動。’96年、名古屋弁護士会から人権賞受賞
萬屋育子[ヨロズヤイクコ]
1950年鹿児島県徳之島生まれ。元愛知県刈谷児童相談センター長。大学で教育社会学を専攻。’73年、愛知県職員(社会福祉職)となる。退職後の2011年より愛知教育大学教職大学院特任教授。愛知県里親委託推進委員等、数々の社会的養護下の子どもたちのための活動に関わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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