内容説明
転校生の服部しのぶは、濃紺の服を身にまとった、大人っぽくて、ちょっとふしぎな雰囲気の女の子。じつは、しのぶはりっぱな忍者になるための修行をしに、東京のひいばあちゃんの家にひとりで越してきたのです。友だちもできて、少しずつ学校になれてきたある日、あんりの色鉛筆がなくなるというじけんが…。忍者の能力を使って、しのぶは解決できるのでしょうか!?小学3年生から。
著者等紹介
もとしたいづみ[モトシタイズミ]
1960年、大分県生まれ。絵本・童話作家。編集者、ライターなどを経て子ども向け作品を書き始める。『どうぶつゆうびん』(あべ弘士・絵/講談社)で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、『ふってきました』(石井聖岳・絵/講談社)で日本絵本賞、講談社出版文化賞絵本賞を受賞
田中六大[タナカロクダイ]
1980年、東京都生まれ。絵本作家、漫画家。「あとさき塾」で絵本創作を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chiaki
29
立派な忍者になるために忍者の学校から一般の小学校に転校してきたしのぶ。忍者としての振る舞いや言葉遣い、服装の周囲との違いを発見したり驚いたりする様子が不器用で可愛い。「忍者として常に周りの様子を観察し、人の気持ちを学ぶこと」を修行とするしのぶ。まさにそれは、忍者でなくても日々小学生たちが悩み学んでいることでもあり、共感する生徒が多いはず。あんりの色鉛筆紛失事件、しのぶの戸惑いぶりが微笑ましい。師匠のことばも最後なるほどでした。記憶巻き戻しの術、いいなぁ…2019/06/03
白雪ちょこ
22
最初から最後まで、コメディ要素満載でめちゃくちゃ面白かった。 表紙にも、忍者の道具や術なども描かれそうでおり、子供達はとても楽しく読むことができると思う。 人の心をわかるために、都会の小学校へとやって来たしのぶ。 子供の時は、恋愛なんてわからないよねと、大人だからこそ、クスッと笑えてしまう部分もあった。 いつか、しのぶちゃんも恋を知る日が来るのかな。2023/08/19
わちゃこ
10
しのぶが紺の服ばかりだからと、今度、明るい色の服とリュックを買いに行くというくだりがあり、本文中にはその様子がなく残念に思っていたら、裏表紙で、明るい服とリュックを身に着けた、しのぶの姿が! 著者のサービス精神に感謝♪2021/04/12
のほほん
6
服部しのぶちゃんは忍者の小学校から東京のひいおばあちゃんのところへ“人の気持ち”を学ぶために来ました。もちろん忍者の修行もオコジョの半蔵といっしょにします。「おばあちゃん」ではありません。「ひいおばあちゃん」です。元気いっぱいのひいおばあちゃんです。ひいおばあちゃんの家は忍者屋敷です。でも転校した小学校では忍者であることは秘密です。だからしのぶちゃんとお友だちになっても遊ばせてはもらえないだろうね、残念。忍者の道具と忍術の紹介もあります。プレゼントでもらったシュシュよくにあっているよ、よかったね。2022/11/14
kyonkyon
5
忍者の村から普通の町へ越してきたしのぶ。本格的な忍者修行のためというが、それならば忍者の村にいた方がよさそうなもの。さにあらず。人の心、感情というものを学ぶための修行である。これ、子どもたちが日々学んでるものと一緒だね。2019/01/17