内容説明
江戸吉原の妓楼・柳うら屋で、最高位の遊女白椿が死んだ。その日から、霧野・玉舟・糸香の三人の座敷持ちが奇妙な「モノ」を目撃するようになる。業突く張りの楼主夫婦、ひどい折檻をする遣り手婆、白椿を畏れながら崇めた見世の者、奇妙な客たち…曲者ぞろいの廓の中で、しだいに明かされていく真相と人々の心の闇―そこに巣喰うはもののけか、狂気か。著者渾身のデビュー作。
著者等紹介
篠原景[シノハラケイ]
1980年、青森県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程(日本史)修了。オフィス・マツナガのウェブサイト「ニュースソース」にて、短編時代小説を連載。『柳うら屋奇々怪々譚』で書籍デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。