金融危機と対峙する「最後の貸し手」中央銀行―破綻処理を促す新たな発動原則の提言:バジョットを超えて

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金融危機と対峙する「最後の貸し手」中央銀行―破綻処理を促す新たな発動原則の提言:バジョットを超えて

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  • サイズ A5判/ページ数 493p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326504473
  • NDC分類 338.4
  • Cコード C3033

出版社内容情報

なぜ「最後の貸し手」機能は効くのか、どういう場合にどれだけの効果があるのか、その効果波及経路は何なのか。

はじめに



第1章 中央銀行のLLR機能の概観

 第1節 金融システムの安定と中央銀行の機能

 第2節 中央銀行LLRの効果,効果波及経路および費用

 第3節 市場流動性収縮と中央銀行LLR

 第4節 中央銀行LLRの発動原則と本書の問題意識



第2章 バジョットによるLLR原則の定式化とこれをめぐる論争

 第1節 LLR機能を生んだ時代背景

 第2節 ソーントンの議論

 第3節 バジョットの議論

 第4節 バジョット原則をめぐる近年の論争



第3章 日本銀行特融の経験と教訓

 第1節 日本銀行のLLRとその特徴

 第2節 日本銀行の一時貸付け

 第3節 日本銀行の特融

 第4節 特融等に関する4原則

 第5節 日銀特融等の損失

 第6節 日本銀行の預金保険機構貸付金

 第7節 預金定額保護時代の日銀特融

 第8節 日銀特融の現代的な意義

 章末資料1 日銀の金融システム面への対応と最後の貸し手機能の発揮

 章末資料2 日銀特融以外の信用秩序維持業務



第4章 米国FRBにおけるLLRの経験と教訓

 第1節 FRBによる通常の連銀貸出

 第2節 1980年代までの米国におけるLLRの歴史

 第3節 破綻金融機関向け連銀貸出と1991年FDICIA法以降のLLR

 第4節 グローバル金融危機時におけるFRBのLLR

 第5節 グローバル金融危機時におけるFRBのLLRに対する評価と課題

 第6節 FRBのLLRに対する規制

 第7節 FRBの経験・教訓が示唆する検討課題

 章末資料3 FRBの特設した流動性供給ファシリティに対する研究者の評価



第5章 英国の中央銀行LLRの経験と教訓

 第1節 グローバル金融危機前のBOEのLLR

 第2節 グローバル金融危機以降におけるBOEのLLR

 第3節 BOEの経験・教訓が示唆する検討課題



第6章 欧州大陸諸国の中央銀行LLRの経験と教訓

 第1節 欧州中央銀行制度発足前の中央銀行LLR

 第2節 グローバル金融危機以降のECBによる大規模流動性供給

 第3節 ユーロシステムにおける緊急流動性支援ELA

 第4節 ECBの経験・教訓が示唆する検討課題



第7章 LLR発動原則の再検討

 第1節 バジョット原則の限界と問題点

 第2節 金融機関破綻処理の促進

 第3節 破綻損失の負担と財政民主主義

 第4節 中央銀行からの借りやすさと借りにくさ

 第5節 あるべき原則

 章末資料4 実効的な金融機関破綻処理手続の制度設計に関する議論

 章末資料5 金融機関の流動性規制をめぐる国際的な議論



結びに代えて 日本のLLRはどこに向かうべきか

参考文献

索引



BOX 1 Greenspan Put信仰

BOX 2 中央銀行LLRの手段は公開市場操作に限定すべきか

BOX 3 中央銀行LLR研究の歴史と市場流動性収縮

BOX 4 「通貨学派」対「銀行学派」の論争

BOX 5 ロンドン割引市場の発達小史

BOX 6 ペイオフ凍結,預金全額保護の時代

BOX 7 昭和40年証券不況時の日銀特融

BOX 8 時間を要したわが国のセーフティネットの整備

BOX 9 ニューヨーク手形交換所による貸付証書の臨時発行

BOX 10 FRBのLLR機能の転機となった1991年FDICIA法

BOX 11 中銀間の流動性スワップの取引

BOX 12 中央銀行LLRに付きまとう汚名問題の原因と対策

BOX 13 英国の金融機関規制監督体制の再編と破綻処理

BOX 14 国際通貨危機に対応する国際的なLLR

BOX 15 欧州ソブリン債務危機は金融危機

BOX 16 DIPファイナンス

BOX 17 中央銀行の債務超過は問題なのか

木下 智博[キノシタ トモヒロ]
著・文・その他

内容説明

「最後の貸し手」機能は、どういう場合にどれだけの効果を発揮するのか、その効果が波及する経路は何なのか。金融システム安定を目的とする中央銀行の「最後の貸し手」機能について、理論と具体的事例の双方の裏付けを伴い体系的に解説。その制度設計や発動原則のあるべき姿を論じる。

目次

第1章 中央銀行のLLR機能の概観
第2章 バジョットによるLLR原則の定式化とこれをめぐる論争
第3章 日本銀行特融の経験と教訓
第4章 米国FRBにおけるLLRの経験と教訓
第5章 英国の中央銀行LLRの経験と教訓
第6章 欧州大陸諸国の中央銀行LLRの経験と教訓
第7章 LLR発動原則の再検討

著者等紹介

木下智博[キノシタトモヒロ]
1984年東京大学法学部2類(公法)卒業、同年日本銀行入行。1990年ハーバード大学法科大学院卒業(法律学修士)。ニューヨーク事務所次長、システム情報局参事役、青森支店長、政策研究大学院大学教授、お茶の水女子大学客員教授を経て、追手門学院大学経済学部教授、同大学院経営・経済研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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dokulogue1

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図書館本。重厚な書籍である。途中は厳しいが、全体としてわかりやすく書こうという意向が見える。また、この著者は制度や法制について、恐ろしくクリアに見えているのだろうと思わせる、それほどに論旨明解であり「大論文」でもあるか。また、この書籍は「中央銀行で働いている人から見た景色」であることは理解した上で読むのが良い。論理は論理、その一方で外から見た事実・評価も無視できないので。2020/03/14

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